本番の準備(動画・衣装・持ち物)

本番で口が乾くときの歌の対策。前にできることと、歌っている最中の工夫

更新日:2026年11月7日 ・ 書いた人:うみ

「本番になると、口の中がカラカラになってしまう」 「歌っている最中に、口が乾いて、ことばが言いにくくなった」

歌の本番で、口やのどが乾く感じになやむ方は、少なくありません。練習ではなんともないのに、ステージに立つと急に口が乾いてしまうと、あせってしまいますよね。

わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。

この記事では、本番で口が乾くときの歌の対策を、「本番の前にできること」と「歌っている最中にできること」に分けてお話しします。本番の日の食べものや飲みものについては、べつの記事でまとめていますので、ここでは本番の直前から歌い終わるまでのことにしぼってお伝えします。

なお、この記事は、のどの病気について説明するものではありません。口やのどの乾きが、本番のとき以外にもずっと続く場合は、お医者さんに相談してください。

本番で口が乾くのはなぜ?

緊張すると、口が乾きやすくなる

人は緊張すると、体が「がんばるモード」になり、口の中のつばが少なくなりやすいと言われています。本番で口が乾くのは、ふしぎなことではなく、多くの人に起こることです。

「自分だけがおかしいのでは」と思わなくてだいじょうぶです。口が乾くのは、それだけ本番を大切に思っている、ということでもあります。

口で息を吸う回数がふえる

歌は、口から息を吸う場面が多いものです。緊張して息が浅くなると、さらに息つぎの回数がふえて、口の中が乾きやすくなります。

会場の空気が乾いていることも

ホールや会場は、空調がきいていて、空気が乾いていることがあります。たくさんの照明があたるステージの上は、ふだんの部屋より暑く感じることもあります。こうしたことも、口が乾く原因の1つになります。

本番の前にできること

控室では、こまめに少しずつ水分をとる

本番の前は、のどがかわいてから一気に飲むより、少しずつ、こまめに飲むほうがよいと言われることが多いです。一度にたくさん飲むと、おなかが重くなったり、本番中にトイレが気になったりすることがあります。

飲みものは、常温の水や、ふだん飲みなれているものがおすすめです。何を飲むかについては、ふだんから習っている先生にも聞いてみてください。

出番の少し前に、口の中をしめらせておく

出番が近づいたら、水をひと口ふくんで、口の中全体をしめらせてからのみこんでみてください。舞台そでに水を持っていけない会場もあるので、控室を出る前にすませておくと安心です。

会場によって、水を持ちこめる場所や、ステージに持っていけるかどうかのきまりはちがいます。前もって案内を読んでおくか、係の方に聞いておきましょう。

口のまわりを、やさしく動かしておく

緊張すると、ほおや口のまわりもかたくなりがちです。出番を待つ間に、口をとじたまま、舌で歯のうらや歯ぐきをゆっくりなぞってみてください。口の中が動くと、つばが出やすくなる、と感じる方もいます。

人のいる場所で大きく口を動かしにくいときは、口をとじたままでもできるので、ためしてみてください。

鼻からゆっくり息をする

待ち時間に、口でハアハアと息をしていると、口の中がますます乾いてしまいます。できるだけ、鼻からゆっくり吸って、ゆっくりはく呼吸を意識してみてください。気持ちを落ちつけることにもつながります。

部屋の乾燥にも気をつける

ふだんの練習の部屋や、本番前の日に眠る部屋が乾いていると、本番の朝ののどの調子にもかかわってきます。冬の乾燥とのどについては、こちらの記事にまとめています。冬の乾燥からのどを守る|歌う人のための加湿・水分・すごし方

歌っている最中にできる工夫

前奏や間奏で、口をとじてつばを集める

曲の前奏や間奏のあいだは、口をとじて、舌を軽く動かしてみてください。少しでもつばが出てくると、口の中のカサカサした感じがやわらぎます。

お客様からは、口をとじて落ちついて待っているように見えるので、ふしぎに思われることはありません。

息つぎは、鼻と口の両方で

歌っている最中の息つぎを、口だけでしていると、口の中がどんどん乾いていきます。間に合うところでは、鼻と口の両方から、やわらかく吸うようにしてみてください。急いで吸わなければならないところは、むりに鼻を使わなくてだいじょうぶです。

舌を、下の歯のうらに軽くつけておく

歌っていない間、舌が口の中でういていると、口の中が乾きやすく感じることがあります。舌の先を、下の歯のうらに軽くそえておくと、口の中が落ちつきやすいという方もいます。

くちびるが乾いたら

くちびるが乾いてはりつく感じがしたら、間奏のあいだに、くちびるをそっと内がわに入れて、しめらせてみてください。目立たない小さな動きで十分です。本番の前には、ふだん使っているリップクリームなどで、くちびるをととのえておくのもよいと思います。

乾いても「歌い続けてだいじょうぶ」と思う

口が乾いていても、歌えなくなることは、あまりありません。「乾いてきた」と気づいたとたんにあせると、息が浅くなり、さらに乾くことがあります。

「乾いても、歌い続ければだいじょうぶ」と心の中で思っておくだけで、気持ちが少しらくになります。ことばの最初の音を、ていねいに出すことに気持ちを向けてみてください。

長いステージや、何曲も歌うとき

曲と曲の間に、水をひと口

発表会やコンサートなどで、何曲か続けて歌う場合、会場のきまりで許されていれば、曲と曲の間に水をひと口飲むのもよい方法です。ステージの上で水を飲むことは、歌う人にとってめずらしいことではありません。

飲むときは、お客様に背中を向けすぎず、ゆっくり落ちついた動きで飲むと、見ている方も安心します。

コンクールでは、きまりを先にたしかめる

コンクールでは、ステージに飲みものを持ちこめないこともあります。きまりは大会によってちがうので、要項をよく読んでおきましょう。持ちこめない場合は、出番の前の準備を、いつもよりていねいにしておくと安心です。

お子様の口が乾くとき、お父様・お母様ができること

本番前は、声かけを少なめに

お子様が緊張しているとき、お父様・お母様がいろいろ話しかけると、お子様も話すことがふえて、口が乾きやすくなることがあります。本番の直前は、「だいじょうぶだよ」「楽しんでね」など、短いことばで見守ってあげてください。

水をわたすタイミングを決めておく

小さなお子様は、自分から「のどがかわいた」と言えないこともあります。控室で、「この順番の人が歌いはじめたら、ひと口飲もうね」など、水を飲むタイミングを決めておくと、あわてずにすみます。

「口が乾いても平気」と伝えておく

前もって、「本番は口が乾くことがあるけれど、みんなそうだから平気だよ」と伝えておくと、お子様が本番で乾きに気づいたときも、落ちついていられることがあります。

本番で緊張するお子様へのことばかけは、こちらの記事でもくわしく書いています。本番で緊張する子へのことば。歌のコンクール前に親ができること

ふだんの練習でできること

本番に近い形で、通して歌ってみる

ふだんの練習でも、ときどき、本番と同じように最後まで止まらずに通して歌う練習をしてみてください。途中で水を飲まずに通して歌うと、「このあたりで口が乾きやすい」という場所がわかってきます。

乾きやすい場所の前に、息つぎをていねいに

口が乾きやすい場所がわかったら、その前の息つぎを、鼻と口の両方でやわらかく吸うなど、ていねいにする工夫をしてみてください。楽譜に小さくメモしておくと、本番でも思い出しやすくなります。

気になることが続くときは

本番でなくても、ふだんから口やのどがいつも乾いている、のどの痛みやかすれがなかなか治らない、というときは、むりをせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。

まとめ

  • 本番で口が乾くのは、緊張や息つぎ、会場の空気などで、多くの人に起こること
  • 本番の前は、こまめに少しずつ水分をとり、出番の少し前に口の中をしめらせておく
  • 待ち時間は、鼻からゆっくり息をして、口の中を舌でやさしく動かす
  • 歌っている最中は、前奏や間奏で口をとじてつばを集め、息つぎは鼻と口の両方で
  • 乾いても歌い続けられる、と思っておくと、あせりにくい
  • ステージでの飲みもののきまりは、会場や大会によってちがうので、先にたしかめる
  • 乾きがずっと続くときは、お医者さんに相談する

本番の緊張が少しこわいという方には、おうちでとった動画で出られるコンクールもあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られるので、なれた場所で、落ちついて録画にのぞめます。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、次のステージへの自信にもつながると思います。こどもの歌声グランプリ

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