声をよく使う仕事の方の、声のケアと歌の楽しみ方。先生・接客・電話の仕事など
「夕方になると、声がかすれてくる」 「仕事で声を使ったあとは、好きな歌を歌う元気がのこっていない」
先生や接客、電話の仕事など、1日じゅう声を使う仕事をしている方は、こんななやみをかかえていることが多いと思います。声は、仕事の大切な道具です。でも、毎日使っていると、知らないうちにつかれがたまってしまいます。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、声をよく使う仕事の方のために、ふだんからできる声のケアと、仕事中の話し方の工夫、そして、歌を趣味として楽しむときの気をつけ方をまとめます。
声のケアは、特別なことをしなくても、毎日の小さな工夫の積みかさねで、かわってくることがあります。むりなくできることから、ためしてみてください。
声をよく使う仕事とは
いろいろな仕事で、声は使われている
声をよく使う仕事は、たくさんあります。
- 学校や塾の先生、習い事の講師
- お店での接客や販売
- 電話の受付やコールセンター
- ガイドや案内の仕事
- 会議や説明会で話すことが多い仕事
こうした仕事では、長い時間話しつづけたり、大きな声を出したりすることが多くなります。
声が枯れやすくなる理由
声が枯れる理由は、人によってさまざまです。仕事の中では、たとえばこんなことが重なりやすいと言われています。
- 休みなく、長い時間話しつづける
- まわりがうるさく、声を大きくしてしまう
- 空気が乾燥した場所で話す
- 水をのむ時間がとれない
- 緊張やつかれで、のどや肩に力が入る
1つ1つは小さなことでも、毎日続くと、声のつかれにつながることがあります。
ふだんからできる声のケア
こまめに水をのむ
のどがかわいたと感じる前に、少しずつ水をのむようにしましょう。一度にたくさんのむより、こまめにのむほうが、のどがうるおいやすいと言われています。
机の上や、すぐ手のとどくところに、水のボトルをおいておくと、のみわすれをふせぎやすくなります。
部屋の乾燥に気をつける
空気が乾燥していると、のどもかわきやすくなります。加湿器を使ったり、マスクをつけたりして、のどの乾燥をふせぐ工夫をしている方も多いです。
職場で加湿器が使えないときは、休けいのときにあたたかい飲み物をのむだけでも、のどがほっとすることがあります。
しっかりねむる
声は、体のつかれとも深くつながっています。ねむる時間が少ないと、声もつかれやすくなることがあります。いそがしい時期ほど、ねむる時間を大切にしてみてください。
声のようすを、毎日気にかける
朝おきたときの声、仕事のあとの声など、自分の声のようすを気にかけてみましょう。「今日は少しかすれている」と気づけると、その日は声を休める工夫がしやすくなります。
仕事中の話し方の工夫
声を張りあげすぎない
大きな声を出そうとすると、のどに力が入りやすくなります。遠くの人に話すときは、声の大きさだけでなく、話す前に相手の方を向く、ことばを短く区切るなど、伝わりやすくする工夫をしてみましょう。
マイクが使える場所なら、むりをせずにマイクを使うのも、1つの方法です。
息をすってから話す
息が足りないまま話しつづけると、のどで声をしぼり出すような話し方になりやすくなります。ことばの区切りで、少しだけ息をすってから話すと、声がらくに出やすくなります。
姿勢をととのえる
背中がまるくなったり、あごが前に出たりすると、のどや首まわりに力が入りやすくなります。足のうらを床につけて、背すじを軽くのばすと、声を出しやすくなります。
電話の仕事では、つい前かがみになりがちです。ときどき肩をまわしたり、背すじをのばしたりして、体の力をぬきましょう。
少し低めの声で話す
とくに電話や接客では、明るい印象にしようと、ふだんより高い声で話す方もいます。高い声を長く続けると、のどがつかれやすいと感じる方もいます。むりのない、自分にとって話しやすい高さで話すことも、大切にしてみてください。
話さない時間をつくる
休けいのときは、できるだけ声を出さない時間をつくると、のどが休まりやすくなります。休けい中にたくさんおしゃべりすると、声を休める時間が少なくなってしまいます。
仕事の前とあとのすごし方
仕事の前に、声をならす
朝いちばんに、いきなり大きな声で話しはじめると、のどがびっくりしてしまいます。仕事の前に、口をとじて「んー」とハミングしたり、くちびるをふるわせたりして、やさしく声をならしておくのもおすすめです。
首や肩を軽くまわして、体をほぐしておくのもよいと思います。
仕事のあとは、声を休める
仕事で声をたくさん使った日は、帰ってからは、なるべく声を休めましょう。大きな声で話したり、長い時間電話をしたりするのは、ひかえめにすると安心です。
ささやき声は、のどにやさしそうに思えますが、かえってのどに力が入ることもあると言われています。声を休めたいときは、ふつうの声で、話す量をへらすほうがよいでしょう。
お休みの日の声のすごし方
お休みの日も、のどをいたわる時間にしてみましょう。ゆっくりねむる、あたたかい飲み物をのむ、静かにすごす時間をつくるなど、自分なりの休み方を見つけておくと、つぎの週もらくになります。
季節や場所によって気をつけたいこと
冬は乾燥に、夏は冷房に
冬は空気が乾燥しやすく、のどもかわきやすい季節です。外から部屋に入ったときや、暖房のきいた部屋に長くいるときは、いつもより水をのむ回数をふやしてみましょう。
夏は、冷房のきいた部屋で長く話すことで、のどがかわいたり、ひえたりすることがあります。うすい上着やスカーフで、首まわりをひやしすぎないようにすると安心です。
うるさい場所で話すとき
人が多いお店や、音楽が流れている場所では、気づかないうちに声が大きくなりがちです。相手との距離を少しちかづける、相手の顔を見て話すなど、声を大きくしなくても伝わる工夫をしてみてください。
かぜぎみのとき
かぜぎみのときは、声もつかれやすくなります。できる範囲で話す量をへらし、ふだんよりも声をいたわってすごしましょう。仕事をどうしても休めないときも、休けい中は声を出さないようにするなど、少しでも休ませる時間をつくると安心です。
歌を趣味として楽しむときの気をつけ方
歌は、気分を切りかえる時間にもなる
声を使う仕事の方の中にも、歌うことが好きな方はたくさんいます。歌は、仕事とはちがう声の使い方をする時間です。好きな歌を歌うと、気分が切りかわり、心がかるくなることもあります。
歌う日をえらぶ
仕事で声をたくさん使った日は、歌う時間を短くしたり、歌わない日にしたりしましょう。声に余裕がある日や、お休みの日に歌うと、のどへの負担をへらしやすくなります。
高さをむりしない
歌うときは、自分の声に合った高さの曲をえらびましょう。カラオケなら、キーを下げて歌うのも1つの方法です。高い声をむりに出しつづけると、のどがつかれやすくなります。
歌の教室で、声の出し方を見直す
歌の教室では、姿勢や息の使い方を、ていねいに教えてもらえることが多いです。歌のために習ったことが、仕事の話し声のヒントになると感じる方もいます。
教室によって、レッスンの時間や回数はちがいます。仕事のあとに通いやすいか、オンラインで受けられるかなども、たしかめておくと安心です。近くの教室をさがすときは、こちらのページもつかってみてください。歌の教室さがし
体験レッスンでは、「声をよく使う仕事をしている」と先生に伝えておくと、声のようすに合わせてすすめてもらいやすくなります。
声がおかしいと感じたときは
むりをして話しつづけない
声がかすれる、出にくい、のどが痛いと感じたときは、できるだけ声を休めましょう。むりをして話しつづけると、つかれが長引くこともあります。
続くときは、お医者さんに相談する
かすれや痛み、声の出にくさが何日も続くときは、むりをせず、耳鼻咽喉科のお医者さんに相談してください。自分で判断せず、早めに相談することが安心につながります。
大人の声のかすれについては、こちらの記事にもまとめています。大人の声がかすれる・出にくいとき|話し声と歌声の見直し方
まとめ
- 声をよく使う仕事では、長く話す、乾燥、緊張などが重なり、声がつかれやすい
- こまめに水をのむ、乾燥に気をつける、しっかりねむることが、ふだんのケアになる
- 仕事中は、声を張りあげすぎず、息をすってから、らくな姿勢で話す
- 仕事の前はやさしく声をならし、仕事のあとは声を休める
- 歌は、声に余裕がある日に、むりのない高さで楽しむ
- かすれや痛みが続くときは、耳鼻咽喉科のお医者さんに相談する
声をよく使う仕事の方にとって、歌は、自分のための声を楽しむ時間にもなります。声の出し方を見直してみたい方は、まずは通いやすい歌の教室をさがしてみてください。歌の教室さがし練習してきた歌をだれかに聞いてもらいたくなったら、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、自分の歌のよいところを知るきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ