自分の歌のCDを作りたい方へ。歌の自主制作の流れと、気をつけたいこと
「長く歌を続けてきたので、記念に自分の歌のCDを作ってみたい」 「子どもの歌声を、形にして残しておきたい」
自分の歌をCDや音源にしてみたいと思う方は、思いのほか多いものです。歌の自主制作というと、むずかしそうに聞こえるかもしれません。でも、流れを知っておけば、はじめての方でも少しずつすすめることができます。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、自分の歌のCDを作りたい方に向けて、自主制作の流れを順番にまとめます。あわせて、曲の使い方のきまりなど、気をつけておきたいこともお話しします。大人の方の記念のCDにも、お子様の歌を残したいお父様・お母様にも、参考にしていただけたらうれしいです。
自主制作のCDってどんなもの?
自分で企画して作るCD
自主制作のCDとは、レコード会社などを通さずに、自分で企画して作るCDのことです。どの曲を入れるか、どんなジャケットにするか、何枚作るかなどを、自分で決めることができます。
CDだけでなく、音源データという形もある
いまは、CDの形にせず、音源のデータだけを作る方もふえています。スマホやパソコンで聞いてもらうなら、データのほうが手軽なこともあります。
- CD:手にとって残せる。プレゼントや記念品にしやすい
- 音源データ:作る手間が少なく、送りやすい
どちらにするか、または両方にするかは、つかい方に合わせて考えてみてください。CDを聞く機械を持っていない方もいるので、くばる相手のことも考えておくと安心です。
はじめに決めておきたいこと
だれに、何のために作るのか
まずは、作るCDの目的を考えてみましょう。
- 自分の記念として残す
- 家族や友だちにプレゼントする
- 発表会やコンサートで、来てくれた方にお配りする
- 教室の先生やお世話になった方にお礼としてわたす
- 子どもの成長の記録として残す
目的がはっきりすると、曲の数や、作る枚数、どこまでこだわるかが決めやすくなります。
予算とスケジュール
自主制作では、録音、音の仕上げ、ジャケット、CDの製作など、いくつかの場面でお金がかかります。どのくらいかかるかは、たのむところや作り方によって大きくちがいます。
先に「このくらいまでなら出せる」という目安を決めておくと、えらぶときにまよいにくくなります。スケジュールも、思っているより時間がかかることが多いので、わたしたい日が決まっているときは、早めにすすめましょう。
自主制作の流れ
だいたい、こんな順番ですすめていきます。
1 曲をえらぶ
さいしょに、CDに入れる曲を決めます。
- 自分がとくに大切にしている曲
- むりなく、気持ちよく歌える曲
- 明るい曲としっとりした曲など、ちがうふんいきの曲を組み合わせる
はじめてなら、曲の数はしぼったほうがすすめやすいです。1曲ごとに、練習と録音の時間がかかるからです。
2 伴奏を用意する
伴奏をどうするかも決めておきます。
- ピアノの先生などに伴奏をたのむ
- 伴奏の音源を用意する
- 伴奏なしで歌う
生のピアノと歌をいっしょに録ると、あたたかいふんいきになりやすいです。伴奏をたのむときは、お礼や練習の日にちについても、早めに相談しておきましょう。
3 歌を仕上げる
録音の前に、歌をしっかり仕上げておきます。CDは何度も聞かれるものなので、ふだんの発表会よりも、ていねいに準備しておくと安心です。
家で自分の歌を録音して聞いてみると、気をつけたいところが見つかります。教室に通っている方は、先生に「CDを作りたい」と相談してみるのもよいと思います。
4 録音する
録音のしかたは、大きく分けて2つあります。
- レコーディングスタジオで録る
- 家や、ひびきのよい部屋で録る
スタジオで録ると、まわりの音が入りにくく、きれいな音で残しやすいです。はじめてのスタジオ録音の準備や当日の流れは、こちらの記事でまとめています。レコーディングで歌を録るのが初めての方へ。スタジオ録音の準備と、当日の流れ
家で録るときは、まわりの音が入りにくい時間や部屋をえらび、エアコンや冷蔵庫の音にも気をつけましょう。
5 音を仕上げる
録音したあとは、音の大きさをそろえたり、歌と伴奏のバランスをととのえたりします。これを「ミックス」や「マスタリング」とよぶことがあります。
むずかしく感じるかもしれませんが、録音をたのんだところで、いっしょにお願いできることもあります。曲ごとに音の大きさがばらばらだと、聞く人が音量をかえなければいけなくなるので、ここはていねいにしておきたいところです。
6 ジャケットと歌詞カードを作る
CDにするときは、ジャケットや、中に入れる紙も考えます。
- CDのタイトル
- 曲の名前と、入っている順番
- 作詞者・作曲者の名前
- 伴奏をしてくれた方の名前
- お礼のことば
写真やイラストをつかうときは、自分で撮ったもの、自分で描いたもの、つかってよいと許可をもらったものにしましょう。インターネットで見つけた画像を、そのままつかうのはさけてください。
7 CDを作る・データにまとめる
さいごに、CDを作ります。少ない枚数なら自分でパソコンを使って作る方法もありますし、作ってくれるところにたのむ方法もあります。音源データにするときは、ファイルの名前に曲名を入れておくと、聞く方がわかりやすくなります。
曲の使い方のきまりについて
自分で作った曲なら、自分の作品
自分で作詞・作曲した曲なら、そのまま入れることができます。いっしょに作った人がいるときは、その方にもCDにすることを伝えて、了解をもらっておきましょう。
カバー曲は、使い方のきまりをたしかめる
ほかの人が作った曲を歌ってCDにするときは、注意が必要です。曲には、作った人の権利(著作権)があります。CDにしてくばったり、売ったりするときは、使い方のきまりにしたがって手続きが必要になることがあります。
- CDにして人にくばる
- CDを売る
- インターネットで公開する
それぞれ、必要なことがちがう場合があります。くわしいことは、曲の権利をあつかう団体などの案内で、かならずたしかめてください。
古い童謡や唱歌のように、権利の期間がすでに終わっている曲もあります。ただ、同じ曲でも、新しく作られた伴奏の楽譜や音源には、別の権利があることもあります。伴奏の音源をつかうときは、その音源の使い方のきまりもたしかめておきましょう。
インターネットで公開したいとき
CDではなく、インターネットで歌を公開したいと考えている方は、こちらの記事も読んでみてください。大人が「歌ってみた」をはじめるとき。始め方と、録音・公開で注意したいこと
気をつけたいこと
のどにむりをさせない
CD作りのための練習や録音では、同じ曲を何回も歌うことになります。つい、むりをしてしまいがちです。
- 練習の時間を区切って、休けいをはさむ
- 録音の前の日は、のどを休める
- のどがつかれたら、その日は終わりにする
痛みやかすれが続くときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
家族や伴奏者と、早めに相談する
CD作りは、ひとりでは決められないことも出てきます。伴奏をたのむ方、録音してくれる方、ジャケットを手伝ってくれる方などと、早めに予定を合わせておくと、あとであわてずにすみます。
お子様のCDを作るとき
お子様の歌をCDにするときは、お子様の気持ちを大切にしましょう。
- 「CDを作ってみたい?」と、お子様にも聞いてみる
- 練習がつらくならないように、曲の数をしぼる
- 名前や顔写真をのせるかどうかは、くばる相手を考えて決める
できあがったCDは、お子様にとって大切な思い出になります。仕上がりの出来よりも、いっしょに作った時間を楽しめるとよいですね。
できあがったら、まず自分で聞く
CDやデータができたら、くばる前に自分で通して聞いてみましょう。
- 曲の順番はまちがっていないか
- 音がとぎれたり、雑音が入ったりしていないか
- 曲名や名前のつづりにまちがいはないか
いくつかの機械で聞いてみると、気づかなかったことに気づける場合があります。
まとめ
- 自主制作のCDは、自分で企画して作るCD。音源データという形もある
- はじめに、だれに何のために作るのか、予算とスケジュールを決める
- 曲えらび、伴奏、歌の仕上げ、録音、音の仕上げ、ジャケット、製作の順にすすめる
- カバー曲は、使い方のきまりをかならずたしかめる
- 写真やイラストは、自分のものか、許可をもらったものをつかう
- のどにむりをさせず、痛みやかすれが続くときはお医者さんに相談する
自分の歌を形にすることは、これまでの練習をふりかえる、すてきなきっかけになります。CD作りに向けて歌をみがきたいときは、近くの教室もさがしてみてください。歌の教室さがしまた、仕上げた歌をだれかに聞いてもらいたくなったら、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、自分の歌のよいところを知るきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ