発表会のあいさつと司会の例文。短く伝わる話し方のコツ
「発表会であいさつをたのまれたけれど、何を話せばいいのかわからない」 「司会をすることになったけれど、どんなことばでつなげばいいの?」
歌の発表会やコンサートでは、歌う人だけでなく、あいさつや司会をする人も大切な役わりです。でも、人前で話すことになれていないと、何日も前から気になってしまいますよね。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。会場で多くのあいさつや司会を聞いてきて、伝わりやすいことばには、いくつかの共通点があると感じています。
この記事では、発表会のあいさつの例文と、司会の例を、場面ごとにまとめました。どれもオリジナルの例文なので、会の名前や人数に合わせて、自由にかえてつかってください。
発表会のあいさつと司会、まず知っておきたいこと
いちばん大切なのは「短く、わかりやすく」
発表会の主役は、歌う人です。あいさつや司会は、その歌を気持ちよく聞いてもらうための「橋わたし」の役目です。
- 1つの話は、1分から2分くらいにおさめる
- むずかしいことばより、ふだんのことばをつかう
- 1つの文を長くしすぎない
この3つを意識するだけで、ぐっと伝わりやすくなります。
話すことを、先に紙に書いておく
なれていない方は、話すことを紙に書いておくと安心です。本番では、紙を見ながら話してもまったく問題ありません。大きめの字で書き、読むところに線を引いておくと、緊張していても読みやすくなります。
声の大きさと速さ
会場では、思っているよりもゆっくり話すくらいがちょうどよいです。マイクがあるときは、口から少しはなして、はっきり話しましょう。名前や曲名は、とくにゆっくり、ていねいに伝えます。
マイクの持ち方については、こちらの記事も参考になります。大人のマイクの使い方。歌うときの持ち方と口との距離、ハウリングをふせぐコツ
はじめのあいさつの例文
教室の先生・主催者のあいさつ例
はじめのあいさつでは、来てくれた方へのお礼、会の紹介、聞くときのお願いを、短くまとめます。
例文: 「みなさま、本日はおいそがしい中、わたしたちの歌の発表会にお越しいただき、まことにありがとうございます。教室の講師をしております、山本です。今日は、5歳から70代まで、20名の生徒さんが歌を発表します。この日のために、一人ひとりが毎週こつこつと練習を重ねてきました。どうぞ、あたたかい拍手で応援していただけたらうれしいです。それでは、さいごまでごゆっくりお楽しみください。」
聞くときのお願いを入れる例
会場での写真や動画、携帯電話の音などについて、お願いを入れることもあります。
例文: 「はじめに、いくつかお願いがございます。携帯電話は、音が鳴らないように設定をお願いいたします。また、演奏中の出入りは、曲と曲のあいだにお願いいたします。写真や動画の撮影については、受付でお配りした紙をごらんください。ご協力をよろしくお願いいたします。」
撮影のきまりは、会場や教室によってちがいます。事前に先生や主催者とたしかめておきましょう。
生徒代表のあいさつ例
大人の生徒さんが、代表であいさつをすることもあります。
例文: 「本日は、お越しいただきありがとうございます。生徒を代表して、ひとことごあいさつ申し上げます。わたしたちは、ふだんは仕事や家のことの合間に、少しずつ練習をしてきました。今日は、その成果を聞いていただけることを、とても楽しみにしています。きんちょうもしていますが、心をこめて歌います。どうぞよろしくお願いいたします。」
司会の例文。曲と出演者の紹介
曲紹介の基本の形
司会の曲紹介は、次の順番にすると、すっきり伝わります。
- 出演者の名前
- 曲名
- ひとことの紹介(なくてもよい)
例文: 「つづいては、小学2年生の田中ゆいさんです。曲は『ふるさと』です。ゆいさんは、ことばの一つひとつを大切に歌うことを目標に練習してきました。どうぞお聞きください。」
小さなお子様を紹介するとき
小さなお子様の出番では、会場があたたかい気持ちで聞けるような、やわらかいことばがおすすめです。
例文: 「つぎは、年長さんの佐藤そうたくんです。歌うのは『どんぐりころころ』です。そうたくんは、この歌の2番がいちばん好きだそうです。かわいい歌声を、どうぞお楽しみください。」
紹介に入れる内容は、事前にお子様やお父様・お母様に聞いておくと安心です。
大人やシニアの出演者を紹介するとき
大人の方の紹介では、歌をはじめたきっかけや、曲に寄せた気持ちを、ひとことそえると聞く人の心に残ります。
例文: 「ここからは、大人の部です。トップバッターは、鈴木かずこさんです。曲は『浜辺の歌』です。鈴木さんは、3年前から歌を習いはじめ、今日がはじめての独唱です。それでは、お願いいたします。」
本人が紹介してほしくないことは入れないように、事前に内容をたしかめておきましょう。
伴奏者を紹介するとき
例文: 「ピアノ伴奏は、講師の中村先生です。」
伴奏者の名前は、プログラムのはじめや、曲紹介のときに、ひとことそえるとていねいです。
休けい・場面転換のときの例文
休けいのお知らせ
例文: 「ここで、10分間の休けいをとります。後半は、2時40分からはじまります。お手洗いは、ロビーを出て右手にございます。お時間までに、お席におもどりください。」
時間と場所は、はっきり、ゆっくり伝えましょう。
準備のあいだをつなぐとき
ピアノの位置をかえたり、合唱の人がならんだりするときは、少し時間があきます。だまっていても失礼ではありませんが、ひとことあると会場が落ち着きます。
例文: 「ただいま、合唱の準備をしております。少々お待ちください。つぎは、こども合唱クラスのみなさんによる『にじ』です。」
予定がかわったとき
出演者の体調などで順番がかわることもあります。そのときは、かんたんに伝えればじゅうぶんです。
例文: 「プログラムの順番が一部かわりました。つぎは、7番の木村さんにお願いいたします。」
理由をくわしく話す必要はありません。
おわりのあいさつの例文
主催者・先生のおわりのあいさつ
おわりのあいさつでは、出演者へのねぎらいと、来てくれた方へのお礼を伝えます。
例文: 「以上で、本日のすべてのプログラムが終了いたしました。出演したみなさん、ほんとうによくがんばりました。そして、あたたかい拍手で応援してくださったみなさま、まことにありがとうございました。これからも、歌を楽しむ気持ちを大切に、練習を続けていきたいと思います。お帰りの際は、お忘れ物のないようお気をつけください。本日は、ありがとうございました。」
保護者代表のお礼のあいさつ
子どもの発表会では、お父様・お母様の代表が、先生にお礼を伝えることもあります。
例文: 「保護者を代表して、ひとことお礼を申し上げます。山本先生、今日まで子どもたちをていねいにご指導いただき、ありがとうございました。家でも、子どもたちが楽しそうに歌う声を聞くことができ、わたしたち親にとっても、うれしい時間になりました。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。」
子どもの発表会の準備や当日の流れは、こちらの記事にまとめています。子どもの歌の発表会、はじめての準備と当日の流れ
本番前にしておきたい練習
声に出して、時間をはかる
あいさつや司会のことばは、書いただけでは長さがわかりにくいものです。一度声に出して読み、時間をはかってみましょう。思ったより長かったときは、なくても伝わる文をけずります。
名前と曲名の読み方をたしかめる
出演者の名前や曲名の読みまちがいは、いちばんさけたいことです。読み方がわからない名前には、紙にふりがなをふっておきましょう。外国語の曲名も、先生に読み方を聞いておくと安心です。
あいさつ・司会でさけたいこと
- 長い前おきや、内輪だけでわかる話
- 出演者どうしをくらべるようなことば
- 「上手ではないですが」など、出演者を下げることば
- 本人がいやがるかもしれない、くわしい個人の話
「緊張しています」とひとこと言うのは、かまいません。会場の人も、あたたかい気持ちで聞いてくれます。
まとめ
- 発表会のあいさつや司会は、1つの話を1分から2分くらいに
- 話すことは紙に書いて、ゆっくり、はっきり読む
- はじめのあいさつは「お礼、会の紹介、お願い」の順に
- 曲紹介は「名前、曲名、ひとこと」の形にすると伝わりやすい
- 休けいや予定の変更は、時間と場所をはっきり伝える
- おわりのあいさつでは、出演者へのねぎらいと、来てくれた方へのお礼を
あいさつや司会がやさしくつながると、発表会全体があたたかいふんいきになります。発表会で歌ったあと、もっといろいろな人に歌を聞いてほしいと思ったら、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、つぎの目標を見つけるきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ