演奏会・発表会のチラシの作り方。入れておきたい内容と、見やすいデザインのコツ
「小さな演奏会をすることになったけれど、チラシってどうやって作ればいいの?」 「コンサートのチラシに、何を入れればいいのか、わからない」
歌の発表会やコンサートの準備をしていると、こんななやみにぶつかることがあります。チラシは、まだ演奏会のことを知らない人に、はじめて届く「お知らせ」です。せっかく練習してきた歌を、たくさんの人に聞いてもらうためにも、わかりやすいチラシを作りたいですよね。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、演奏会・発表会のチラシの作り方にしぼって、お話しします。チラシに入れておきたい内容、見やすく作るためのデザインのコツ、そして、印刷する前に見直したいことをまとめました。当日にお客様にお渡しするプログラムの作り方は、べつの記事でくわしく書いています。
チラシとプログラムのちがい
はじめに、チラシとプログラムのちがいを、かんたんに整理しておきます。
- チラシ:演奏会の前に配る「来てください」のお知らせ。まだ来るか決めていない人に向けて作る
- プログラム:当日、会場で配る「今日の曲の順番」の紙。もう来てくれた人に向けて作る
チラシは、ぱっと見て「行ってみたい」「行けそう」と思ってもらうことが目的です。そのため、くわしい曲の説明より、「いつ」「どこで」「何をするのか」がすぐにわかることが大切です。
演奏会チラシに入れておきたい内容
かならず入れたいこと
まずは、これがないとお客様がこまってしまう、という内容です。
- 演奏会の名前(タイトル)
- 日にち(曜日もいっしょに)
- 開場の時間と、開演の時間
- 会場の名前と住所
- 入場料(無料なら「入場無料」と書く)
- 問い合わせ先
とくに、開場と開演の時間は、どちらも書いておくと親切です。開場は「会場に入れる時間」、開演は「演奏がはじまる時間」です。どちらか一つだけだと、お客様がまよってしまうことがあります。
あると親切なこと
つぎに、書いておくと、お客様が安心して来られる内容です。
- 出演者の名前
- おもな曲名、または「童謡」「日本の歌」「声楽」などのジャンル
- 会場までの行き方(最寄りの駅やバス停からの道)
- 駐車場があるかどうか
- 小さなお子様もいっしょに入れるか
- 予約がいるかどうか
- チケットの買い方
小さなお子様づれの方や、足の不自由な方にとっては、「子どもも入れます」「会場はバリアフリーです」などのひとことが、来るかどうかを決める大きな手がかりになります。わかる範囲で書いておきましょう。
書かなくてもいいこと
チラシに、なんでもつめこむ必要はありません。
- 曲の長い説明
- 出演者のくわしい経歴
- 当日のこまかい流れ
こうした内容は、プログラムや、当日のあいさつで伝えれば十分です。チラシは「入口」なので、すっきりさせることを大切にしてください。
見やすいデザインのコツ
いちばん伝えたいことを、いちばん大きく
チラシを見た人は、まず大きな文字に目がいきます。いちばん大きく書くのは、ふつうは演奏会の名前です。そのつぎに大きくするのが、日にちと会場です。
全部の文字を同じ大きさにすると、どこを見ればいいのかわからなくなります。「大・中・小」くらいに、文字の大きさに差をつけるだけで、ぐっと読みやすくなります。
文字の種類と色は、少なめに
いろいろな文字の形(書体)や色をつかうと、にぎやかに見えますが、読みにくくなることもあります。
- 文字の形は、二つか三つくらいまで
- 色は、メインの色を一つ決めて、あとはそれに合う色を少しだけ
- 背景の色と文字の色は、はっきり差をつける
うすい色の背景に、うすい色の文字をのせると、とても読みにくくなります。年配の方にも読んでもらいたい演奏会なら、なおさら、文字ははっきりした色にしましょう。
よゆう(すき間)をつくる
チラシの紙いっぱいに文字や絵をならべると、ごちゃごちゃした印象になります。まわりに少しすき間をのこしたり、まとまりごとに間をあけたりすると、すっきり見えます。
「なんだか、さみしいかな」と思うくらいのすき間が、ちょうどいいこともあります。
写真やイラストは、一つを主役に
出演者の写真や、会場の写真、楽器や花のイラストなどを入れると、チラシの雰囲気が伝わりやすくなります。そのときは、たくさんならべるより、一つを大きく使うほうが、目にとまりやすくなります。
写真をつかうときは、写っている人の了解をかならずもらいましょう。お子様の写真をつかう場合は、お父様・お母様に確認してください。インターネットで見つけた写真やイラストは、つかってよいものかどうかを、よくたしかめることが大切です。
演奏会の雰囲気に合わせる
チラシの色や絵は、演奏会の雰囲気を伝えるものでもあります。
- お子様の発表会:明るくやわらかい色、手描きのような温かい雰囲気
- 声楽のコンサート:落ち着いた色、すっきりした文字
- 季節の歌の会:その季節の花や景色の色
- シニアの歌の会:大きな文字、はっきりした色
「どんな人に来てほしいか」を思いうかべながら作ると、色や絵がえらびやすくなります。
読む人の目の動きを考える
上から下へ、左から右へ
横書きのチラシの場合、人の目は、だいたい左上から右下へと動きます。上のほうに演奏会の名前、まん中に写真や絵、下のほうに日にち・会場・問い合わせ先、というならびにすると、自然に読んでもらいやすくなります。
日にちと会場は、ひとまとまりに
日にち、時間、会場、入場料は、ばらばらに書くより、ひとまとまりにして、四角でかこんだり、色をかえたりすると、ひと目でわかります。
問い合わせ先は、下のほうに
問い合わせ先は、チラシのいちばん下にまとめて書くことが多いです。電話番号やメールアドレスを書くときは、まちがいがないか、何回か見直してください。個人の電話番号をのせたくない場合は、メールだけにするなど、むりのない方法をえらびましょう。
印刷する前に見直したいこと
日にちと曜日が合っているか
いちばん多いまちがいが、日にちと曜日のずれです。カレンダーを見ながら、かならずたしかめましょう。
会場の名前と住所
会場の正しい名前や住所、部屋の名前(ホールの名前など)も、会場の案内と見くらべて確認します。
ほかの人に見てもらう
自分で作ったチラシは、まちがいに気づきにくいものです。家族や出演者など、ほかの人に見てもらうと、「ここが読みにくい」「これがわからない」と気づいてもらえることがあります。
- はじめて見た人でも、いつ・どこで・何をするのかがわかるか
- 字が小さすぎないか
- 名前の漢字がまちがっていないか
出演者の名前の字は、とくに気をつけてください。名前のまちがいは、思っている以上に気持ちがしずんでしまうものです。
遠くからも見てみる
チラシは、手にとって読むだけでなく、掲示板などにはって、少しはなれたところから見られることもあります。作ったチラシを壁にはって、少しはなれて見てみましょう。演奏会の名前と日にちが読めるかどうかが、見やすさの目安になります。
チラシを作るときの気持ち
チラシ作りは、デザインの勉強をしていなくても、だれでもできます。大切なのは、「この演奏会に来てほしい」という気持ちと、「来る人がこまらないように」という思いやりです。
プロのようなきれいなチラシでなくても、手描きの絵や、出演者の手書きの文字がのっていると、温かさが伝わることもあります。お子様の発表会なら、お子様に絵を描いてもらうのも楽しいかもしれません。
会場の決め方や、演奏会全体の準備については、こちらの記事にまとめています。地域でミニコンサートを開くとき。公民館やカフェで歌の会をする準備当日に配るプログラムの作り方は、こちらをごらんください。発表会・コンサートのプログラムの作り方。曲名・作曲者・出演者の書き方と、見やすくするコツ
まとめ
- チラシは「来てください」のお知らせ。プログラムとは役わりがちがう
- 演奏会の名前、日にち、開場・開演の時間、会場、入場料、問い合わせ先はかならず入れる
- 子づれで入れるか、駐車場があるかなど、来る人が安心できる情報もそえる
- いちばん伝えたいことを大きく、文字の形と色は少なめに
- すき間をつくって、すっきり見せる
- 写真をつかうときは、写っている人の了解をもらう
- 印刷の前に、日にちと曜日、名前の字を、ほかの人にも見てもらう
チラシができあがると、演奏会が近づいてきた実感がわいてきます。演奏会で歌う力をつけたい方は、近くの歌の教室をさがしてみるのもよいと思います。歌の教室さがしまた、会場をかりなくても歌を聞いてもらえる場として、こどもの歌声グランプリもあります。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、演奏会にむけた練習のふりかえりにも役立つと思います。こどもの歌声グランプリ