歌の習い事・教室えらび

シャンソンを歌ってみたい。大人がはじめる、語りかけるような歌い方

更新日:2026年11月7日 ・ 書いた人:うみ

「シャンソンの、あのしっとりした歌い方にあこがれる」 「シャンソンを習ってみたいけれど、フランス語ができなくてもだいじょうぶかな」

シャンソンは、大人になってから歌をはじめる方に、ひそかに人気のあるジャンルです。若いころとはちがう、いまの自分だからこそ歌える歌がある。そう感じて、シャンソンに心ひかれる方も多いのではないでしょうか。

わたしは、息子といっしょに、たくさんの歌のコンクールに出てきました。いろいろな歌を聞いてきて思うのは、歌の上手さは、声の高さや大きさだけでは決まらないということです。シャンソンは、まさに「ことばを伝える力」が大切にされる歌です。

この記事では、シャンソンを歌ってみたい大人の方に向けて、シャンソンの歌い方のコツと、シャンソンを習うときのポイントを、やさしくお話しします。

シャンソンとは、どんな歌?

フランスで生まれた「ことばの歌」

シャンソンは、フランス語で「歌」という意味のことばです。日本では、フランスで生まれて親しまれてきた、大人のための歌をさすことが多いです。

恋や別れ、町のくらし、人生のよろこびやかなしみなど、身近なできごとを、物語のように歌うものがたくさんあります。

メロディーより「ことば」が主役

シャンソンの大きな特ちょうは、ことばがとても大切にされることです。きれいなメロディーを聞かせるというより、歌詞のひとつひとつを、聞いている人に語りかけるように歌います。

そのため、声の高さがとくべつ高くなくても、声量がとくべつ大きくなくても、楽しめるジャンルです。

日本でも長く親しまれてきた

日本でも、シャンソンは長いあいだ親しまれてきました。日本語の歌詞をつけて歌うことも多く、シャンソンを歌う人の集まりや、ライブを聞けるお店もあります。

シャンソンが大人に向いている理由

人生の経験が、そのまま歌の味になる

シャンソンの歌詞には、大人だからこそ気持ちがわかる内容が多くあります。これまでのうれしかったこと、つらかったこと。そうした経験が、歌に深みをあたえてくれます。

声の変化を気にしすぎなくていい

年をとると、高い声が出にくくなったり、声が少しかすれたりすることがあります。シャンソンでは、そうした声も「その人らしさ」として生かせることがあります。むりに若いころの声をめざさなくても、いまの声で楽しめます。

自分に合った高さで歌える

シャンソンは、ひとりで歌うことが多い歌です。伴奏の高さを、自分の声に合わせて変えて歌うことも、よくあります。むりのない高さで歌えるのも、大人にとってうれしいところです。

シャンソンの歌い方のコツ

1. まず、歌詞を「読んで」みる

シャンソンを歌うときは、メロディーをつける前に、歌詞を声に出して読んでみましょう。

  • だれが、だれに話しているのか
  • どんな場面なのか
  • どんな気持ちで話しているのか

こうしたことを考えながら読むと、歌うときにも、ことばに気持ちがのりやすくなります。

2. 話すように、語りかける

シャンソンでは、話し声に近い自然な声で、語りかけるように歌うことが多いです。目の前にいるだれかに、話しかけるイメージで歌ってみましょう。

声楽のように、大きくひびかせる歌い方とは、少しちがいます。でも、声の土台になる息のつかい方や姿勢は同じなので、発声の練習もあわせてしていくと安心です。

3. ことばのはじまりを、ていねいに

ことばをはっきり伝えるには、1つ1つのことばのはじまりを、ていねいに歌うことが大切です。とくに、文のさいしょのことばや、いちばん伝えたいことばは、少しだけ大事におくるイメージで歌ってみましょう。

4. 強い・弱いの変化をつける

シャンソンは、同じ強さで歌いつづけるより、強いところと弱いところの変化をつけることで、物語らしさが出てきます。

  • 静かに語るところは、声を小さく、やわらかく
  • 気持ちが高まるところは、少し強く
  • さいごのことばは、ていねいにおさめる

大きな声を出しつづける必要はありません。むしろ、小さな声で語る部分が、聞く人の心にひびくことも多いです。

5. 「間(ま)」を大切にする

ことばとことばのあいだの、ほんの少しの「間」も、シャンソンでは大切な表現になります。あわてて次のことばに進まず、気持ちをこめて少し待つ。それだけで、歌にゆとりが生まれます。

ただ、伴奏とずれてしまうこともあるので、どこで間をとるかは、先生や伴奏の方と相談しながら決めていくとよいでしょう。

6. 表情や目線も、歌の一部

シャンソンは、お芝居に近いところもあります。顔の表情や目線、手の動きなども、歌といっしょに気持ちを伝えてくれます。ただ、やりすぎると、かえってことばが伝わりにくくなることもあります。はじめは、自然な表情で歌うことを心がけてみてください。

歌に気持ちをこめるコツは、こちらの記事にもまとめています。歌に気持ちをこめるには?歌詞の読みこみ方と、表情・声の色のつけ方

日本語で歌う?フランス語で歌う?

はじめは日本語の歌詞がおすすめ

シャンソンには、日本語の歌詞がついた歌がたくさんあります。はじめのうちは、日本語で歌うと、ことばの意味がそのまま伝わるので、語りかける感じをつかみやすいと思います。

フランス語に挑戦するなら

なれてきたら、フランス語で歌ってみるのもすてきです。フランス語には、日本語にない音がたくさんあるので、はじめは先生に読み方を教えてもらいながら、ゆっくり進めましょう。

  • まずは歌詞を、ゆっくり読む練習から
  • 意味を日本語でたしかめておく
  • 1曲まるごとではなく、1つのフレーズからはじめる

どちらで歌っても、シャンソンを楽しむことにちがいはありません。自分が気持ちよく歌える方をえらんでみてください。

シャンソンを習うには

シャンソンを教えている歌の教室

歌の教室の中には、シャンソンのレッスンをしているところがあります。個人レッスンの形が多く、自分の声に合った高さの楽譜を用意してくれることもあります。

声楽やボーカルの教室で相談する

シャンソンだけのクラスがなくても、声楽やボーカルの教室で「シャンソンを歌いたい」と相談すると、対応してくれる先生もいます。発声のきほんから学べるので、長く歌いたい方にはよいと思います。

教室えらびで見ておきたいこと

  • シャンソンを教えた経験がある先生か
  • 歌詞の読み方や、表現のしかたまで教えてくれるか
  • 自分の声に合った高さで歌わせてくれるか
  • 発表会やライブで歌う機会があるか
  • 通いやすい場所と時間か

レッスンの回数や費用は、教室によってちがいます。体験レッスンで、先生のふんいきや教え方をたしかめてから決めると安心です。

近くの歌の教室をさがすときは、こちらのページもつかってみてください。歌の教室さがし

家でできるシャンソンの練習

歌詞を朗読してみる

いちばん手軽な練習は、歌詞を朗読することです。メロディーをつけずに、物語を読むように声に出してみましょう。どこで気持ちが変わるのか、どのことばを大切にしたいのかが、見えてきます。

録音して、ことばが伝わるかを聞く

自分の歌を録音して聞いてみましょう。そのとき、「声がきれいか」よりも、「ことばが聞きとれるか」「気持ちが伝わるか」に耳をむけてみてください。

いろいろなシャンソンを聞く

同じシャンソンでも、歌う人によって、ずいぶんちがって聞こえます。いろいろな歌い方を聞きくらべると、自分はどんなふうに歌いたいのか、少しずつ見えてきます。

のどをいたわる

語りかける歌い方でも、長い時間歌うと、のどはつかれます。水をこまめにのむ、つかれたら休むなど、のどをいたわってください。痛みやかすれが何日も続くときは、むりをせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。

まとめ

  • シャンソンは、フランスで生まれた、ことばを大切にする大人の歌
  • 人生の経験や、いまの声を生かして楽しめる
  • 歌詞を読み、話すように語りかけて歌うのがポイント
  • 強い・弱いの変化や「間」で、物語らしさが出る
  • はじめは日本語の歌詞からがおすすめ。なれたらフランス語にも挑戦できる
  • シャンソンを教える教室のほか、声楽やボーカルの教室で相談する方法もある

シャンソンは、大人になってから、何歳からでもはじめられる歌です。まずは、シャンソンを教えてくれる教室をさがして、体験レッスンに行ってみてください。そして、歌ってきた歌をだれかに聞いてもらいたくなったら、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由なので、シャンソンでも出られます。講評とデジタル賞状がとどくので、自分の歌のよいところを知るきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ

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