コンクール当日に体調がわるいとき。出るか休むかの考え方と、その日にできること
「きょうはコンクールの日なのに、朝おきたら、なんだか元気がない」 「発表会の当日に熱が出てしまった。出たほうがいいのか、休んだほうがいいのか、わからない」
たくさん練習してきた日だからこそ、当日の体調不良は、お父様やお母様にとっても、とてもつらいものです。お子様のがんばりを知っているぶん、「なんとか出させてあげたい」という気持ちと、「むりをさせてはいけない」という気持ちのあいだで、まよってしまいますよね。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、コンクールの当日に体調がわるいときに、出るか休むかをどう考えるか、そして、その日にできることにしぼってお話しします。前の週のすごし方や、辞退の連絡のしかたは、べつの記事でまとめています。ここでは「当日の朝から会場まで」のことを中心に書いていきます。
はじめにお伝えしたいのは、体のことは、お医者さんに相談するのがいちばんだということです。この記事は、まよったときに考えるためのヒントとして読んでください。
コンクール当日に体調不良のとき、まず大切にしたいこと
いちばん大切なのは、お子様の体
コンクールは、また次の機会があります。でも、体はひとつしかありません。当日の朝に体調がわるいときは、まず「お子様の体を守ること」をいちばんに考えてください。
がんばってきた気持ちを大切にしたい、というのは、とても自然なことです。それでも、むりをして体調がもっとわるくなってしまうと、お子様がつらい思いをするだけでなく、歌うことそのものが、こわくなってしまうこともあります。
あわてず、まずは様子を見る
朝おきてすぐは、だれでも体が重く感じたり、声が出にくかったりするものです。少し時間をおいて、次のようなことをたしかめてみましょう。
- 熱はあるか
- 顔色はどうか
- ごはんや水分をとれるか
- のどの痛みや、せきはあるか
- おなかが痛い、気持ちがわるいなどはないか
- お子様自身は、どう感じているか
お父様やお母様があわてると、お子様も不安になります。「ちょっと様子を見ようね」と、おだやかに声をかけてあげてください。
出るか休むかを考えるときのめやす
熱があるとき
発表会やコンクールの当日に熱があるときは、むりに出ないほうがよいことが多いです。熱があると、体力がうばわれ、歌うことにも集中しにくくなります。
また、会場にはほかのお子様や、そのご家族もいらっしゃいます。かぜなどがうつるかもしれないことも考えて、出るかどうかを決めましょう。
熱の高さや、ほかの症状によって、どうすればよいかはちがいます。まよったときは、かかりつけのお医者さんに相談してください。
のどの調子がよくないとき
熱はないけれど、のどが痛い、声がかすれている、という日もあります。歌のコンクールでは、のどの調子がとても気になりますよね。
- 少し声を出してみて、痛みがあるか
- 話す声も、かすれているか
- いつもの声の高さまで、らくに出るか
痛みがあるのに、むりに大きな声や高い声を出しつづけると、のどに負担がかかります。痛みやかすれが強いとき、続いているときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
おなかが痛い・気持ちがわるいとき
本番の日は、緊張から、おなかが痛くなったり、気持ちがわるくなったりするお子様もいます。体の病気なのか、緊張からきているのかは、見ただけではわかりにくいものです。
ようすがいつもとちがうとき、つらそうなときは、むりをせず、お医者さんに相談しましょう。「緊張しているだけだから」と、きめつけないことも大切です。
お子様の気持ちも聞いてみる
小学生くらいになると、自分の体のことを、ことばで伝えられるようになってきます。
- 「いま、どこかつらいところはある?」
- 「歌ってみて、どんな感じがする?」
- 「きょうは、どうしたい?」
ただ、お子様は「出たい」という気持ちが強くて、つらさをがまんしてしまうこともあります。お子様の気持ちを聞きながらも、さいごは大人が体のことを考えて決めてあげてください。
出ると決めたときにできること
声はたくさん出さず、やさしく準備する
体調が少しよくないけれど出ることにした日は、家や会場で、声をたくさん出しすぎないようにしましょう。
- 口をとじて、小さな声でハミングする
- ゆっくり息をはく練習をする
- 曲は、小さめの声で1回だけ通す
- 声を出す前に、肩や首をかるくほぐす
本番の前に、何回も通して歌うと、本番で声がつかれてしまうことがあります。「きょうは、本番でいちばんいい声が出ればいい」と考えて、ひかえめに準備しましょう。
水分と休む時間を大切に
会場では、こまめに水分をとり、すわって休める時間をつくりましょう。待ち時間が長いコンクールでは、ずっと立っていたり、まわりと話しつづけたりすると、思っている以上につかれます。
当日の受付から本番、結果発表までの流れを知っておくと、休むタイミングも考えやすくなります。歌のコンクール当日の流れ。受付から結果発表まで、はじめてでもあわてないために
会場のスタッフに伝えておく
体調がよくないことは、受付やスタッフの方に、ひとこと伝えておくと安心です。
- 出る順番や待つ場所について、相談できることがある
- 気分がわるくなったときに、休める場所を教えてもらえることがある
どこまで対応してもらえるかは、コンクールによってちがいます。まずは聞いてみるだけでも、気持ちがらくになります。
本番中に「つらい」と思ったら
本番の途中で、具合がわるくなってしまうこともあります。そんなときは、むりに歌いきらなくてもだいじょうぶだと、前もってお子様に伝えておきましょう。
「つらかったら、とちゅうでやめてもいいからね」と言ってもらえるだけで、お子様は安心して舞台に立てることがあります。
結果より「出られたこと」をほめる
体調がよくない中で歌ったときは、いつもどおりの声が出ないこともあります。結果がどうであっても、「きょうは、よくがんばったね」と、出られたこと、歌ったことをみとめてあげてください。
休むと決めたときにできること
できるだけ早く連絡する
休むと決めたら、できるだけ早く、コンクールの事務局や、教室の先生に連絡しましょう。連絡の方法やしめきりは、要項に書いてあることが多いので、たしかめておきましょう。
伴奏者の方にお願いしている場合は、その方にも早めに伝えます。おわびと、これまでのお礼の気持ちを、ひとこと添えると、気持ちが伝わりやすくなります。
お子様の気持ちを受けとめる
休むことになって、お子様が泣いたり、くやしがったりすることもあると思います。そんなときは、まずその気持ちを受けとめてあげてください。
- 「くやしいよね」
- 「たくさん練習してきたもんね」
- 「体がいちばん大事だから、きょうは休もうね」
「しかたないでしょう」「また今度があるから」と、すぐに話を切りかえるよりも、まずはお子様のくやしさに寄りそうことが大切です。
体調がもどってから、また歌えばいい
休んだからといって、練習してきたことが、むだになるわけではありません。体調がよくなったら、またゆっくり歌いはじめましょう。
かぜのあと、いつから、どのくらい歌ってよいかは、こちらの記事にまとめています。かぜのあとの歌の練習。いつから、どのくらい歌っていい?
当日あわてないために、前もって決めておけること
「こんなときは休む」を家族で話しておく
当日の朝は、どうしても気持ちがあせってしまいます。前もって家族で「熱があるときは休む」「まよったら、お医者さんに相談する」など、かんたんなきまりを話しておくと、当日の判断がしやすくなります。
連絡先をまとめておく
当日の朝に、あわててさがさなくてすむように、次のような連絡先を、ひとつにまとめておきましょう。
- コンクールの事務局
- 教室の先生
- 伴奏者の方
- かかりつけのお医者さん
次のチャンスを知っておく
「これをのがしたら、もう出られない」と思うと、むりをしたくなってしまいます。ほかにもいろいろなコンクールがあることを知っておくと、気持ちにゆとりが生まれます。
まとめ
- コンクール当日に体調不良のときは、まずお子様の体を守ることをいちばんに考える
- 発表会の当日に熱があるときは、むりに出ないほうがよいことが多い。まよったら、お医者さんに相談する
- のどの痛みやかすれが強いとき、続くときは、耳鼻科などのお医者さんに相談する
- 出るときは、声をたくさん出さず、水分と休む時間を大切にする
- 休むときは、できるだけ早く連絡し、お子様のくやしい気持ちを受けとめる
- 前もって「こんなときは休む」を家族で話しておくと、当日まよいにくい
体調のことで出られなかったコンクールがあっても、歌う機会はこれからもたくさんあります。会場に行かなくても、体調のよい日におうちで歌を録画して出られるコンクールもあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、お子様のがんばりを形にのこすきっかけにもなります。こどもの歌声グランプリ