小さな演奏会にお客様を呼ぶには。個人のコンサートの集客と、来てもらえる工夫
「せっかく演奏会を開くのに、お客様が来てくれるか心配」 「個人のコンサートって、どうやってお客さんを呼べばいいの?」
歌の発表会や、小さなコンサートを自分で開くことになったとき、いちばん気になるのが「集客」かもしれません。集客とは、お客様に来てもらうことです。練習をがんばってきたからこそ、だれかに聞いてもらいたいですよね。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、個人や小さなグループで開く演奏会に、お客様を呼ぶための考え方と工夫をまとめました。むずかしい宣伝の話ではなく、身近な人への声のかけ方や、「行ってみようかな」と思ってもらえる小さな工夫が中心です。
小さな演奏会の集客で、まず考えたいこと
「たくさん」より「来てほしい人」から
集客というと、「とにかく大勢の人に来てほしい」と考えがちです。でも、小さな演奏会では、まず「だれに聞いてほしいか」を考えるほうが、うまくいきやすくなります。
- いつも応援してくれる家族や親せき
- 仕事や学校の知り合い
- 習い事の仲間や、先生
- ご近所の方
- 同じ趣味をもつ人たち
ひとりひとりの顔を思いうかべながら、紙に書き出してみましょう。思っていたより、声をかけられる人が多いことに気づくかもしれません。
会場の広さと、来てほしい人数を合わせる
会場が広すぎると、お客様が少なく見えて、出る人も聞く人もさみしい気持ちになることがあります。反対に、こぢんまりした会場に人が集まると、それだけで温かい雰囲気になります。
会場をえらぶときは、「声をかけられそうな人の数」を目安にするのも一つの方法です。
演奏会の「らしさ」をことばにしておく
人をさそうときに、「どんな演奏会なの?」と聞かれることがあります。そのときに、ひとことで答えられるようにしておくと、さそいやすくなります。
- 季節の童謡を、みんなで楽しむ会
- 声楽を習いはじめて、はじめてのミニコンサート
- 親子で歌う、小さな発表会
- 日本の歌を、ゆっくり聞いてもらう会
「らしさ」がはっきりしていると、聞く人も「自分に合いそうか」を考えやすくなります。
演奏会にお客さんを呼ぶ、声のかけ方
直接さそうのが、いちばん伝わる
チラシを配ったり、インターネットでお知らせしたりするのも大切ですが、小さな演奏会でいちばん力になるのは、直接の声かけです。
「今度、歌の会をするので、もしよかったら来てください」
このひとことを、顔を見て伝えるだけで、気持ちはずいぶん伝わります。直接会えない人には、手紙やメッセージで、その人あてのことばをそえて送りましょう。
さそうときのことばの例
さそうときは、相手が断りにくくならないように、気軽さをのこしておくのがコツです。
- 「歌の会をすることになりました。ご都合が合えば、ぜひ聞きに来てください」
- 「はじめての演奏会なので、知っている顔があるととても心強いです」
- 「短い時間の会なので、お買い物のついでにでも、のぞいてもらえたらうれしいです」
- 「お子様もいっしょにどうぞ。小さな子が声を出しても大丈夫な会です」
「かならず来てね」と強くさそうと、相手が負担に感じることもあります。来られなくても気まずくならないように、「ご無理のない範囲で」という気持ちを伝えておきましょう。
早めに伝えて、近くなったらもう一度
予定は、早めにわかっているほうが、あけておきやすいものです。日にちが決まったら、まずは「この日に演奏会をします」とだけでも伝えておくと、相手も予定に入れやすくなります。
そして、日にちが近づいたら、もう一度やさしくお知らせしましょう。「先日お話しした歌の会、いよいよ今度の土曜日です」と伝えると、うっかりわすれていた人も思い出してくれます。
出演者どうしで、声をかけ合う
出演者が何人かいる演奏会なら、ひとりひとりが自分の知り合いに声をかけるだけで、お客様の輪はぐっと広がります。出演者どうしで、さそいたい人のことや、声をかけたようすを話し合っておくと、「あの人にはもう伝えたかな」というもれもへらせます。
お子様が出る発表会では、お父様・お母様が、おじいさま・おばあさまや、親しいご家庭に声をかけてくださることも多いです。家族みんなで応援する会になると、お子様にとっても心強い本番になります。
来てもらいやすくする工夫
来る人の「心配」をへらす
人が演奏会に行くかどうかまようとき、そこにはいろいろな心配があります。
- クラシックのマナーがわからない
- 小さな子をつれていっても大丈夫か
- とちゅうで帰ってもいいのか
- どんな服を着ていけばいいのか
- 会場までの行き方がわからない
こうした心配に、先に答えておくと、来てもらいやすくなります。たとえば、チラシやお知らせに「服装は自由です」「出入り自由です」「お子様づれ歓迎」などと書いておくと、気持ちのハードルが下がります。
時間帯と長さを考える
お客様にとって、来やすい時間帯かどうかも大切です。
- お子様づれの方が多いなら、お昼ねの時間をさけた午前中や昼すぎ
- お仕事をしている方が多いなら、休みの日
- シニアの方が多いなら、明るいうちに帰れる時間
また、演奏会の長さも、長すぎないほうが気軽に来てもらえます。「短い時間なら行けそう」と思ってもらえるように、ほどよい長さにまとめましょう。
曲えらびで「知っている」を入れる
聞く人にとって、知っている曲があると、ぐっと親しみがわきます。習っている曲だけでなく、季節の歌や、多くの人が知っている歌を一つ二つ入れると、「聞きに行ってみようかな」と思ってもらいやすくなります。
みんなでいっしょに歌う時間をつくるのも、楽しい工夫です。
入場料の考え方
入場料を無料にするか、お金をいただくかは、演奏会の目的によってちがいます。無料なら気軽に来てもらいやすく、お金をいただく場合は「きちんとした演奏会」という印象になることもあります。会場代など、かかるお金とのバランスを見て決めましょう。
チラシやお知らせの配り方
身近な場所におかせてもらう
チラシは、身近なお店や施設に、おかせてもらえないか聞いてみるのも一つの方法です。
- よく行くお店
- 地域の集会所や公民館
- 習い事の教室
- 子育てのひろばなど
おかせてもらうときは、かならずお店や施設の方に許可をもらいましょう。
インターネットでのお知らせ
インターネットでお知らせをするときは、写真や短い動画をそえると、雰囲気が伝わりやすくなります。ただし、お子様が出る演奏会では、お子様の顔や名前をのせてよいかどうか、お父様・お母様にかならず確認してください。
また、個人の住所や電話番号など、知らない人に見られたくない情報は、のせないように気をつけましょう。
当日と、そのあとにできること
来てくれた人に、ありがとうを伝える
当日は、来てくれた人ひとりひとりに「来てくださって、ありがとうございます」と伝えましょう。受付や、終わったあとのお見送りのときに、ひとこと声をかけるだけで、気持ちは十分に伝わります。
つぎの演奏会につながる工夫
演奏会が終わったあとも、つながりは続きます。
- 「つぎの演奏会もお知らせしてよいですか」と聞いて、連絡先をおしえてもらう
- 後日、お礼のメッセージを送る
- 感想を聞かせてもらう
一度来てくれた人は、つぎの演奏会にも来てくれることが多いものです。小さなつながりを大切にすると、少しずつ、聞いてくれる人の輪が広がっていきます。
お客様が少なくても、落ちこまない
どんなに工夫しても、思ったより人が集まらないこともあります。でも、来てくれた人がいるなら、その人のために心をこめて歌えば、それはりっぱな演奏会です。人数よりも、「聞いてくれた人に何を届けられたか」を大切にしてください。
演奏会の会場えらびや、全体の準備については、こちらの記事にまとめています。地域でミニコンサートを開くとき。公民館やカフェで歌の会をする準備
まとめ
- まず「だれに聞いてほしいか」を考え、顔を思いうかべて書き出す
- 会場の広さは、来てほしい人数に合わせる
- 小さな演奏会では、直接の声かけがいちばん伝わる
- さそうときは、相手が断りやすい気軽さをのこす
- 早めに伝えて、近くなったらもう一度お知らせする
- 服装、子づれ、出入りなど、来る人の心配に先に答えておく
- 来てくれた人にお礼を伝え、つぎの演奏会につなげる
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