シニアのカラオケ、曲の選び方。高齢者が歌いやすい高さと、思い出の歌の楽しみ方
「むかしはよく歌っていたのに、さいきんは高いところが出にくくなった」 「カラオケに行っても、何を歌えばいいのか、まよってしまう」
年を重ねてからカラオケを楽しむ方は、たくさんいらっしゃいます。いっぽうで、声の出方が少しずつかわってきて、曲の選び方になやむ方も多いようです。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、シニアの方がカラオケで歌う曲の選び方にしぼってお話しします。高齢者の方が歌いやすい曲を見つけるためのポイント、声に合う高さの見つけ方、思い出の歌を楽しむ工夫まで、順番にまとめました。むずかしいことは考えなくてだいじょうぶです。「気持ちよく歌える1曲」をいっしょにさがしていきましょう。
シニアのカラオケで、曲の選び方が大切なわけ
声は、年とともに少しずつかわる
年を重ねると、声の高さや、声をのばせる長さが、少しずつかわっていくことがあります。これは多くの方に起こる、自然なことです。
- 高いところが、前より出にくくなった
- 声を長くのばすと、息が続かない
- 歌いはじめると、すぐにのどがつかれる
こうしたかわり方は、人によってちがいます。だからこそ、「いまの自分の声」に合った曲を選ぶことが、カラオケを長く楽しむいちばんの近道になります。
歌いやすい曲を選ぶと、楽しさがぐっとふえる
むかし得意だった曲でも、いまの声には少し高すぎる、ということもあります。むりに歌うと、のどがつかれたり、「うまく歌えなかった」と気持ちがしずんだりしやすくなります。
反対に、いまの声に合った曲を選ぶと、声がらくに出て、歌うことそのものが楽しくなります。曲の選び方は、上手に歌うためだけでなく、楽しくつづけるためにも大切です。
高齢者が歌いやすい曲の見分け方
ここでは、曲名ではなく、「どんな曲が歌いやすいか」という見分け方をお伝えします。
音の高さのはばが、せまい曲
1曲の中で、いちばん低い音といちばん高い音の差が小さい曲は、歌いやすいことが多いです。サビで急に高くなる曲より、ずっと同じくらいの高さで流れていく曲のほうが、声にむりがかかりにくくなります。
聞いたときに「話すような高さで歌えそう」と感じる曲は、よい目じるしになります。
テンポが、ゆっくりからふつうくらいの曲
テンポがはやい曲は、ことばをつめこむ場面が多く、息つぎもいそがしくなります。ゆっくりめ、またはふつうくらいのテンポの曲だと、息をすう時間があり、ことばも口にのせやすくなります。
ただし、あまりにゆっくりすぎる曲は、声を長くのばす場所が多くなることがあります。息が続きにくい方は、「ゆったりしているけれど、のばす音が長すぎない曲」をさがしてみてください。
1曲が、長すぎない曲
カラオケでは、1曲が4分や5分をこえる曲もあります。長い曲は、さいごまで声をたもつのがたいへんです。はじめのうちは、3分から4分くらいの曲を選ぶと、つかれにくくなります。
ことばが、はっきりしている曲
ことばがわかりやすく、ゆっくり進む曲は、画面の歌詞を目で追いやすくなります。文字を読むのに目がつかれる方も、むりなく歌えるでしょう。
- 音の高さのはばがせまい
- テンポがゆったりしている
- 1曲が長すぎない
- ことばが聞き取りやすい
この4つのうち、2つか3つが当てはまれば、歌いやすい曲の候補になります。
声に合う高さの見つけ方
まずは、ふつうの高さで1回歌ってみる
気になる曲が見つかったら、まずはそのままの高さで、小さめの声で歌ってみましょう。そのとき、こんなところに気をつけてみてください。
- いちばん高いところで、のどがきゅっとしまらないか
- いちばん低いところで、声がかすれないか
- 歌いおわったあとに、のどがつかれていないか
どこかで「くるしい」と感じたら、高さが合っていないのかもしれません。
キー(高さ)を、少しずつ下げてみる
カラオケの機械には、曲の高さをかえる「キー」の調整があります。高いところがくるしいときは、キーを1つか2つ下げてみましょう。それだけで、ぐっと歌いやすくなることがあります。
反対に、低いところが出にくいときは、キーを上げてみるのもひとつの方法です。キーの合わせ方や、エコー・音量の調整については、こちらの記事でくわしくまとめています。カラオケで上手に聞こえる設定。キー・エコー・音量・マイクの持ち方
「歌いやすいキー」をメモしておく
一度ちょうどよい高さが見つかったら、曲名といっしょにキーをメモしておきましょう。手帳やスマホに「この曲はマイナス2」と書いておくだけで、次からまよわずにすみます。
その日の体調によって、声の出方がかわることもあります。いつもより声が出にくい日は、さらに1つ下げてもかまいません。
思い出の歌の楽しみ方
若いころの歌は、心が動く
シニアのカラオケで、とくに大切にしたいのが「思い出の歌」です。若いころによく聞いた歌、家族とよく歌った歌、ふるさとを思い出す歌などは、歌うだけで心があたたかくなります。
思い出の歌は、メロディやことばが体にしみこんでいることが多いので、歌詞を見なくても口から出てくることもあります。これは、思い出の歌ならではのよさです。
高さが合わなければ、キーを下げてもよい
思い出の歌は、むかし歌っていた高さのまま歌いたくなるものです。でも、いまの声に合わせてキーを下げても、歌の気持ちはかわりません。むしろ、らくな高さで歌うほうが、ことばの一つひとつをていねいに歌えます。
「むかしのように歌えない」とがっかりするより、「いまの声で、いまの気持ちで歌う」と考えてみてください。
思い出を、まわりの人と分け合う
なかまとカラオケに行ったときは、歌う前に「この歌は、若いころよく聞いていたんです」とひとこと話してみるのもすてきです。聞いている人も、自分の思い出と重ねて楽しめます。
同じ時代をすごした方どうしなら、いっしょに口ずさんでくれることもあるでしょう。思い出の歌は、人と人をつなげてくれる歌でもあります。
曲を選ぶときの、ちょっとした工夫
「得意な曲」を3曲くらい決めておく
カラオケのたびに曲をさがすのは、たいへんです。いまの声で気持ちよく歌える曲を、3曲くらい決めておくと安心です。
- らくに歌える、ゆったりした曲
- 少し元気の出る、明るい曲
- 思い出の深い、大切な曲
このように、ちがうふんいきの曲をそろえておくと、その日の気分や場のふんいきに合わせて選びやすくなります。
新しい曲にも、少しずつ挑戦する
なれた曲だけでなく、ときには新しい曲を1曲ためしてみるのも楽しいものです。お孫さんがよく聞いている歌や、テレビで耳にした歌など、気になる曲があれば、まず何回か聞いてから歌ってみましょう。
はじめはうまく歌えなくても、だいじょうぶです。くり返し聞くうちに、少しずつメロディがなじんでいきます。
歌いはじめは、やさしい曲から
カラオケに行ったら、いきなり高い曲を歌うのではなく、らくに歌える曲からはじめましょう。声がだんだんあたたまってきてから、少しむずかしい曲に進むと、のどへの負担が少なくなります。
のどをいたわりながら楽しむために
こまめに水をのむ
歌っているあいだは、思っている以上にのどがかわきます。1曲歌いおえるたびに、水やお茶をひと口のむようにしましょう。
つかれたら、休む
何曲も続けて歌うと、のどがつかれてしまいます。人の歌を聞く時間も、たいせつな休けいです。「今日はここまで」と決めて、むりをしないことが、長く楽しむコツです。
痛みやかすれが続くときは
歌ったあとに、のどの痛みやかすれが何日も続くときは、むりをせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
なかまと楽しむときの心くばり
シニアのカラオケサークルや、友だちどうしのカラオケでは、みんなが気持ちよくすごせるように、少しだけ心くばりをすると、より楽しい時間になります。
- 自分ばかり続けて歌わない
- 人が歌っているときは、手びょうしなどで楽しく聞く
- 歌ったあとは「よかったですね」とひとこと伝える
カラオケサークルの見つけ方や、はじめての参加で知っておきたいことは、こちらの記事でまとめています。シニアのカラオケサークルの見つけ方と楽しみ方。はじめての参加で知っておきたいこと
まとめ
- 声は年とともにかわるので、「いまの声」に合う曲を選ぶ
- 高齢者が歌いやすいのは、高さのはばがせまく、テンポがゆったりした、長すぎない曲
- 高いところがくるしければ、キーを1つか2つ下げてみる
- 歌いやすいキーは、曲名といっしょにメモしておく
- 思い出の歌は、いまの声に合わせた高さで、気持ちをこめて歌う
- 得意な曲を3曲くらい決めておくと、まよわずにすむ
- のどの痛みやかすれが続くときは、お医者さんに相談する
カラオケの曲選びにもっと自信をつけたい方は、先生といっしょに、自分の声に合う曲や高さをさがしてみるのもおすすめです。シニアの方が通いやすい教室も、こちらからさがせます。歌の教室さがしまた、歌ってきた歌をだれかに聞いてもらいたくなったら、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、ご自分の歌のよいところを知るきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ