「国際」と名のつくコンクールとは?声楽の国際コンクールと国内のコンクールのちがい、えらび方
「コンクールをさがしていたら、『国際』とつくものがたくさんあって、おどろいた」 「国際コンクールって、すごくレベルが高いのかな。うちの子が出てもいいの?」
歌のコンクールをさがしていると、名前に「国際」とつくコンクールを見かけることがあります。なんだかむずかしそうで、気おくれしてしまう方もいるかもしれません。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、国際コンクールとは何か、声楽の国際コンクールと国内のコンクールの違い、そして、名前にまどわされずにえらぶための見方をまとめます。お子様のコンクールをさがしているお父様・お母様にも、大人になってから歌をつづけている方にも、読んでいただけたらうれしいです。
先にお伝えすると、「国際」とついているかどうかより、そのコンクールの中身を見ることが大切です。
国際コンクールとは?
「国際」の意味は、コンクールによってちがう
国際コンクールとは、かんたんに言うと、国をこえて人が集まることを考えたコンクールです。ただ、どんなことを「国際」とよんでいるかは、コンクールによってちがいます。
- 外国にすんでいる人や、外国の国籍の人も応募できる
- 外国の音楽家が審査員に入っている
- 本選や表彰が、外国の会場でおこなわれる
- 外国の団体といっしょに開いている
- 入賞した人に、外国での演奏のきかいがある
これらのうち、いくつかにあてはまるものもあれば、ひとつだけのものもあります。名前に「国際」とあっても、実際には国内にすんでいる人が中心のコンクールもあります。
名前のつけ方は、主催者が決めている
コンクールの名前は、それぞれの主催者が決めています。「国際」とついているから、とくべつにむずかしい、とはかぎりません。反対に、名前に「国際」とつかないコンクールでも、外国の人が出られるものもあります。
名前だけで「すごそう」「むずかしそう」と決めずに、募集要項をよく読んでみることが大切です。
国内のコンクールとのちがい
出られる人
国内のコンクールは、日本にすんでいる人を対象にしていることがあります。国際コンクールでは、国籍やすんでいる国を問わずに応募できるものもあります。
ただ、どちらの場合も、くわしい条件はコンクールによってちがいます。年れいの区分や、プロ・アマチュアの区分も、それぞれにきまりがあります。
審査員
国際コンクールでは、外国の歌い手や先生が審査員に入ることがあります。いろいろな国の音楽家に聞いてもらえるのは、ひとつのよさです。講評が外国語で書かれていて、日本語にやくしてもらえる場合もあれば、そうでない場合もあります。
曲のきまり
声楽の国際コンクールでは、イタリア語やドイツ語、フランス語など、原語で歌うことをきまりにしているものもあります。日本の歌を歌ってよいのか、ことばのきまりはあるのかなど、曲の条件はコンクールによってさまざまです。
国内のコンクールでは、日本の歌や童謡の部門があるものもあります。お子様の場合は、日本語の歌で出られるかどうかも、えらぶときの大事なポイントになるでしょう。
審査の流れ
予選・本選のように、何回かにわけて審査するコンクールもあります。国際コンクールのなかには、予選は国内や動画でおこない、本選は外国の会場、というものもあります。予選・本選・全国大会のちがいについては、こちらの記事でくわしくお話ししています。コンクールの予選・本選・全国大会の違い。推薦やシードとは?
費用と準備
本選が外国の会場の場合、移動や宿泊のお金、パスポートの準備などが必要になることもあります。参加費のほかに、どのくらいのお金がかかりそうか、前もって考えておくと安心です。費用は、コンクールによってちがいます。
国際コンクールに出るよさ
いろいろな国の音楽家に聞いてもらえる
ふだんとちがう先生や、外国の音楽家に歌を聞いてもらえることは、大きな経験になります。思ってもみなかったよいところを見つけてもらえることもあります。
原語で歌うことを深めるきっかけになる
外国語の歌を歌うときには、ことばの意味や発音を、ていねいに学ぶことになります。国際コンクールをめざすことが、歌をより深くたのしむきっかけになることもあります。
世界を身近に感じられる
外国から参加する人がいるコンクールなら、いろいろな国の人の歌を聞くきかいもあります。お子様にとっても、世界には歌が好きな人がたくさんいる、と感じられる時間になるかもしれません。
気をつけたいこと
名前だけで、むずかしさを判断しない
「国際」とつくから、レベルが高いとはかぎりません。また、「国際」とつかないからといって、かんたんということでもありません。部門の区分や、過去の結果、審査の方法などを見て、自分に合うかどうかを考えましょう。
「国際コンクール入賞」のとらえ方
国際コンクールでの入賞は、すてきな記録です。ただ、どんなコンクールで、どの部門の、どんな賞だったのかは、コンクールによって大きくちがいます。経歴に書くときも、コンクールの名前と賞の名前を、そのまま正確に書くようにしましょう。
連絡が外国語のこともある
国際コンクールのなかには、募集要項や連絡が外国語で書かれているものもあります。日本語の問い合わせ先があるかどうかも、たしかめておくと安心です。
国際コンクールをえらぶときに、たしかめたいこと
- 主催者はだれか。連絡先がはっきり書いてあるか
- 出られる人の条件(年れい、国籍、すんでいる国、プロ・アマチュア)
- 部門の分け方と、自分やお子様に合う部門があるか
- 曲のきまり(ことば、時間、楽譜、伴奏)
- 審査の流れ(予選・本選、会場か動画か)
- 本選の会場と、移動や宿泊が必要かどうか
- 参加費と、ほかにかかりそうな費用
- 審査員のこと、講評がもらえるかどうか
- 問い合わせを日本語でできるか
どれも、募集要項や公式サイトでたしかめられることです。わからないところは、主催者に問い合わせてみましょう。
声楽のコンクールを広くさがしたい方は、年れいや部門ごとにまとめた、こちらの記事も参考にしてください。声楽コンクール2026-2027まとめ。小学生・中学生・高校生・大人(アマチュア)・シニアが出られるコンクール
国際コンクールに向けた準備
外国語の歌は、意味と発音から
原語で歌うきまりがある場合は、まず歌詞の意味を知ることからはじめましょう。ことばの意味がわかると、どこをやさしく歌い、どこを強く歌うのかが見えてきます。発音は、ひとりでなやまず、先生にたしかめてもらうと安心です。
書類や動画の準備は早めに
国際コンクールでは、プロフィールや写真、動画などを、決まった形で出すように求められることがあります。外国語で書く欄があるときは、書き方を先生や主催者にたしかめておきましょう。しめきりの日が、日本の時間なのか、外国の時間なのかも、見落としやすいところです。
大人の方が出るとき
国際コンクールには、大人のアマチュアの方が出られる部門をもうけているものもあります。仕事や家のことがあるなかで、本選のために外国に行くのは、時間もお金もかかります。予選だけでも出てみる、動画で出られるものからためしてみるなど、むりのない形を考えてみてください。
お子様に国際コンクールをすすめるとき
お子様が国際コンクールに出るときは、名前の大きさより、お子様が楽しく歌えるかどうかを大切にしてあげてください。
- 曲のことばや長さが、いまのお子様に合っているか
- 移動や本番の時間が、お子様の体の負担にならないか
- 習っている先生に、相談してから決める
「国際だから」と力が入りすぎると、お子様にとってプレッシャーになることもあります。いつものコンクールと同じように、「楽しんでおいで」と送り出してあげられるとよいですね。
まとめ
- 国際コンクールとは、国をこえて人が集まることを考えたコンクール
- どんなことを「国際」とよぶかは、コンクールによってちがう
- 国内のコンクールとのちがいは、出られる人、審査員、曲のきまり、審査の流れ、費用など
- 名前だけで、むずかしさやレベルを判断しない
- 主催者、条件、曲のきまり、費用を、募集要項でたしかめる
- お子様には、名前の大きさより、楽しく歌えるかどうかを大切に
国際でも国内でも、自分に合うコンクールで、のびのびと歌えることがいちばんです。まずは身近なところからちょうせんしてみたい方には、こんなコンクールもあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ