子どもの発表会で歌いやすい曲のえらび方。年れい別のめやすと、きめる前に見ておきたいこと
「こんどの発表会、どの曲を歌えばいいのかな」 「子どもが歌いやすい曲って、どうやってえらぶの?」
歌の教室や、おうちの集まりで発表会があると、まず悩むのが曲えらびです。お子様が「この歌がいい」と言う曲が、いまの声に合っているのか、わからないこともありますよね。
わたしは、息子といっしょに、たくさんの歌のコンクールに出てきました。コンクールでも発表会でも、お子様が気持ちよく歌えるかどうかは、曲えらびで大きくかわると感じています。
この記事では、子どもが発表会で歌いやすい曲のえらび方を、まとめてお話しします。コンクールのように点数がつく場ではなく、「聞いてくれる人の前で、楽しく歌いきる」ことを大切にする発表会に、しぼって考えていきます。
発表会の曲えらびで、いちばん大切なこと
「上手に聞こえる曲」より「楽しく歌いきれる曲」
発表会は、お子様が「人の前で歌えた」という気持ちを持ちかえるための場です。むずかしい曲にちょうせんするより、さいごまで笑顔で歌いきれる曲のほうが、お子様の自信につながりやすくなります。
少しがんばれば歌える、くらいの曲がちょうどよいことが多いです。練習のときに、毎回くるしそうに歌っているなら、もう少しやさしい曲を考えてみてもよいと思います。
お子様が「すき」と思えるか
どんなに歌いやすい曲でも、お子様がその歌をすきでなければ、練習が長続きしにくくなります。いくつか候補をあげて、お子様にえらんでもらうと、「自分できめた曲」として、練習にも気持ちが入りやすくなります。
子どもが歌いやすい曲の5つのポイント
1 声の高さが、いまの声に合っている
いちばん大事なのは、声の高さです。高すぎる音や、低すぎる音が続く曲は、のどに力が入りやすくなります。
- いちばん高い音を、むりなく出せるか
- いちばん低い音が、声としてちゃんと聞こえるか
- サビ(もり上がるところ)で、声がかすれないか
教室によっては、伴奏の高さ(キー)を、お子様の声に合わせてかえてくれることもあります。原曲の高さにこだわらなくても、だいじょうぶです。
2 曲の長さがちょうどよい
発表会では、1曲が長すぎないほうが、お子様も聞いている人も、集中しやすくなります。小さなお子様なら、1番だけ、または2番までにするなど、先生と相談してみじかくすることもできます。
3 歌詞の意味がわかる
歌詞の意味がわかると、気持ちをこめやすくなります。むずかしいことばや、昔のことばが出てくる曲なら、練習のはじめに、お父様・お母様がやさしく意味を話してあげるとよいですね。
4 メロディがおぼえやすい
同じメロディがくり返される曲は、おぼえやすく、本番でもまちがえにくくなります。音がとびはねるように上下する曲より、なめらかに動く曲のほうが、小さなお子様には歌いやすいことが多いです。
5 リズムがわかりやすい
たっぷり休みのある曲や、手びょうしを打ちやすい曲は、歌いだしをそろえやすくなります。こまかいリズムが続く曲は、歌になれてきてからでもおそくはありません。
年れい別の曲えらびのめやす
ここでのめやすは、あくまで一つの考え方です。お子様の声や、歌になれているかどうかで、合う曲はかわります。
3〜5歳ごろ
- みじかくて、くり返しの多い曲
- 手あそびや、ふりつけをつけやすい曲
- 知っている動物や、季節のものが出てくる曲
この年れいでは、「みんなの前で声を出せた」だけで、じゅうぶんすばらしいことです。ふりつけをつけると、きんちょうがほぐれるお子様もいます。
小学校1〜3年生ごろ
- 学校や園で歌ったことのある童謡・唱歌
- 1番、2番と、話の流れがある曲
- 高すぎない、明るいメロディの曲
むかしから歌いつがれている童謡や唱歌は、メロディがすなおで、歌いやすいものが多いです。たとえば、高野辰之さん作詞・岡野貞一さん作曲の「春が来た」は、明るくて、くり返しが多い曲です。林柳波さん作詞・井上武士さん作曲の「うみ」も、ゆったりしたメロディで、のびのびと歌えます。
小学校4〜6年生ごろ
- 気持ちをこめて歌える、少し長めの曲
- 強く歌うところと、やさしく歌うところがある曲
- 声のひびきを生かせる、ゆったりした曲
この年れいになると、歌詞の気持ちを考えながら歌えるようになってきます。野口雨情さん作詞・本居長世さん作曲の「七つの子」や、高野辰之さん作詞・岡野貞一さん作曲の「ふるさと」のように、しっとりとした曲にちょうせんしてみるのもよいですね。
ただし、高学年になると、声がかわりはじめるお子様もいます。前は出ていた高い音が出にくくなったときは、むりをせず、高さをかえたり、曲をかえたりしてください。
曲をきめる前に、ためしてみたいこと
1回、通して歌ってみる
候補の曲がきまったら、まずは1回、さいごまで歌ってみましょう。とちゅうで息がくるしくなるところや、声がうらがえるところがないかを、そっと見ておきます。
スマホで録音してみる
歌っているときにはわからなくても、録音を聞くと、「ここの高い音が、少しくるしそう」「歌詞がはっきり聞こえない」など、気づくことがあります。お子様といっしょに聞いて、「ここがすてきだったね」と、よいところから伝えてあげてください。
先生に相談する
教室に通っているなら、曲えらびは先生に相談するのがいちばん安心です。先生は、お子様の声の高さや、得意なところを知っています。
- お子様がすきな曲の候補を、いくつか持っていく
- 「楽しく歌いきれる曲がいい」など、発表会での目標を伝える
- 高さやみじかくする方法も、あわせて聞いてみる
発表会の曲えらびで、気をつけたいこと
人気の曲が、歌いやすいとはかぎらない
テレビや動画で人気の曲は、お子様もよろこんで歌います。ただ、大人の歌手が歌う曲は、音の高さや、こまかいリズムが、子どもにはむずかしいこともあります。歌いたい気持ちを大切にしながら、高さを下げる、一部だけを歌うなど、工夫を考えてみてください。
練習の時間を考える
発表会までの日にちが少ないときは、すでに知っている曲や、みじかい曲をえらぶと安心です。新しい曲をおぼえるのは、思ったより時間がかかることがあります。
伴奏をどうするか
ピアノの先生が弾いてくれるのか、音源を流すのか、おうちの方が弾くのかでも、えらびやすい曲はかわります。会場で音源をつかえるかどうかも、先にたしかめておきましょう。
のどに負担をかけない
発表会の前は、どうしても練習がふえがちです。大きな声を出しつづけたり、高い音を何度もくり返したりすると、のどがつかれてしまいます。練習は、みじかい時間をこまめにするほうが、のどにやさしいです。声のかすれや、のどの痛みが続くときは、むりをさせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
曲がなかなかきまらないとき
候補を3つまでにしぼる
候補が多すぎると、お子様もお父様・お母様も、迷ってしまいます。「すきな曲」「歌いやすい曲」「季節に合う曲」など、見方をかえて、3つくらいまでにしぼってみましょう。そのうえで、1曲ずつ歌ってみて、いちばん楽しそうに歌えた曲をえらぶのも、一つの方法です。
発表会のテーマを思い出す
発表会によっては、季節や行事など、テーマがきまっていることもあります。会場のふんいきや、聞きに来る人の年れいを考えると、えらびやすくなることもあります。おじいさま・おばあさまが聞きに来るなら、いっしょに口ずさめる、なつかしい童謡もよろこばれやすいですね。
「歌いたい曲」は、次の目標にとっておく
いまの声ではむずかしい曲を、お子様が歌いたがることもあります。そんなときは、「次の発表会で歌えるように、少しずつ練習しようね」と、目標にとっておくのもよい方法です。
本番に向けて、曲となかよくなる工夫
曲がきまったら、本番までに、その曲となかよくなる時間をつくりましょう。
- 毎日1回、お風呂やおさんぽのときに口ずさむ
- 歌詞にあわせて、絵をかいてみる
- 「どんな気持ちで歌いたい?」と、お子様に聞いてみる
- 家族の前で、ミニ発表会をしてみる
歌詞の場面を思いうかべながら歌うと、声の表情もゆたかになりやすいです。発表会の前の練習や、当日のすごし方については、こちらの記事にもまとめています。子どもの歌の発表会、はじめての準備と当日の流れ
家の中で小さな発表会をしてみるのも、本番のよい練習になります。おうちで小さな発表会をひらこう。家族の前で歌う練習と、楽しくする工夫
まとめ
- 発表会では「上手に聞こえる曲」より「楽しく歌いきれる曲」をえらぶ
- 声の高さ、曲の長さ、歌詞のわかりやすさ、おぼえやすさ、リズムの5つを見る
- 年れいや、歌になれているかどうかで、合う曲はかわる
- むかしからの童謡・唱歌は、メロディがすなおで歌いやすいものが多い
- 曲をきめる前に、通して歌う・録音する・先生に相談する
- のどのかすれや痛みが続くときは、お医者さんに相談する
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