コンクールの審査用の楽譜の出し方。コピーや書きこみ、ページのまとめ方で気をつけること
「要項に『審査員用の楽譜を提出』と書いてあるけれど、どうすればいいの?」 「コピーでいいのかな。先生の書きこみがあるけれど、そのまま出していいのかな」
歌のコンクールでは、審査員の先生が見るための楽譜を、出す人が用意するきまりになっていることがあります。はじめてのときは、何をどう用意すればよいのか、まよってしまいますよね。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、コンクールの審査用の楽譜を提出するときに気をつけたいことにしぼってお話しします。楽譜の手に入れ方ではなく、「手元にある楽譜を、どう出すか」のお話です。
楽譜の提出のきまりは、コンクールによってちがいます。ここに書くのは一般的なポイントなので、かならず出るコンクールの要項をいちばん大切にしてください。
審査用の楽譜は、なぜ必要なの?
審査員の先生が、楽譜を見ながら聞くため
審査員の先生は、楽譜を見ながら、音の高さやリズム、強弱、ことばなどを聞いていることが多いです。とくに、あまり知られていない曲や、自分で歌いやすい高さにかえた曲などは、楽譜があると歌の聞きとりがしやすくなります。
提出がいるかどうかは、コンクールしだい
審査用の楽譜の提出がいるかどうかは、コンクールによってちがいます。
- 全員が楽譜を出すきまりのコンクール
- 自由曲のときだけ出すコンクール
- 課題曲がきまっていて、楽譜はいらないコンクール
- 動画審査で、楽譜をデータで送るコンクール
まずは、要項のどこに楽譜のことが書かれているかをさがして、よく読んでおきましょう。
コピーしてもいいの?著作権のたしかめ方
まずは要項を読む
楽譜のコピーについては、多くの方がまようところです。楽譜には、作った人や出版社の権利(著作権など)があることが多く、自由にコピーしてよいとはかぎりません。
コンクールによっては、要項に「楽譜のコピーの扱い」について書かれていることがあります。
- 出版された楽譜の原本(買った楽譜そのもの)を出すように書かれている
- コピーを出すときの注意や手続きが書かれている
- 出版社の案内にしたがうように書かれている
まずは、要項に書かれていることをたしかめましょう。
出版社の案内もたしかめる
楽譜集の中や、出版社のホームページに、コピーについての案内がのっていることがあります。要項とあわせて、出版社の案内にもしたがうようにしましょう。
わからないときは、ひとりで決めずに、コンクールの事務局にたずねてみるのが安心です。「審査用の楽譜はコピーでもよいですか」と、そのまま聞いてかまいません。
楽譜の手に入れ方や、コピーのきまりの考え方は、こちらの記事にもまとめています。子どもの歌の楽譜はどこで手に入る?楽譜集のえらび方と、コピーのきまり
原本を出すときは、かえってくるかもたしかめる
買った楽譜そのものを出すきまりのときは、出した楽譜がかえってくるかどうかもたしかめておきましょう。かえってこないこともあるので、練習用の楽譜とは別に用意しておくと安心です。
書きこみは、どうすればいい?
練習のメモは、できるだけ消しておく
練習用の楽譜には、息つぎの印や、先生からのアドバイスなど、たくさんの書きこみがあると思います。審査用の楽譜は、審査員の先生が見やすいように、できるだけ書きこみのないものを出すのが一般的です。
- 息つぎの印
- 先生からのアドバイスのメモ
- ことばの読みがな
- 「ここ、気をつける」などの自分へのメモ
こうした書きこみは、審査員の先生にとっては見えにくくなる原因になることがあります。
書きこみをする前の楽譜を、別にとっておく
練習用の楽譜に書きこむ前に、まっさらな楽譜を別にのこしておくと、提出のときにあわてずにすみます。楽譜への書きこみ方は、こちらの記事にくわしくまとめています。楽譜への書きこみ方。息つぎ・強弱・先生のアドバイスのメモ
消しゴムで消すときの注意
えんぴつの書きこみを消すときは、紙がやぶれたり、音符までうすくなったりしないように、ていねいに消しましょう。ペンで書いてしまったときは、むりに消そうとせず、要項や事務局の案内にそって、どうするかを考えましょう。
カットや高さのかえ方は、わかるように書く
カットするところ
曲の長さのきまりに合わせて、くりかえしをはぶいたり、前奏を短くしたりすることがあります。そのときは、審査員の先生にわかるように書いておくのがおすすめです。
- はぶくところに、ななめの線や「カット」と書く
- くりかえしの何番まで歌うかを、はっきり書く
- 前奏や間奏を短くするところに、印をつける
ただし、書きこみのきまりがあるコンクールもあるので、要項でたしかめてから書きましょう。
歌いやすい高さにかえたとき
歌いやすいように、もとの楽譜より高さをかえて(移調して)歌うこともあります。そのときは、かえた高さの楽譜を出すのか、もとの楽譜に「全音下げて歌います」などと書きそえるのかを、要項や事務局の案内でたしかめましょう。
小節番号があると親切
楽譜に小節番号(何小節めかをしめす数字)が書かれていないときは、数小節ごとに番号を書いておくと、審査員の先生が見やすくなることがあります。これも、書いてよいかどうかを要項でたしかめてからにしましょう。
ページのまとめ方
ページの順番とむき
楽譜が何ページにもわたるときは、順番どおりにならんでいるか、上下や裏表がまちがっていないかを、さいごにもう一度見ておきましょう。
とめ方
ページのとめ方にきまりがあるときは、そのとおりにします。きまりがないときも、ばらばらにならないように、まとめておくと安心です。
- ホチキスで左上をとめる
- 見ひらきで見られるように、テープでつなげる
- クリアファイルに入れる
どの方法がよいかは、コンクールによってちがうことがあります。「ホチキスはつかわないでください」などのきまりがあることもあるので、要項を見ておきましょう。
名前や番号を書く場所
楽譜に、名前や受付番号、部門、曲名などを書くきまりがあるときは、きめられた場所にていねいに書きましょう。反対に、「楽譜に名前を書かないでください」というきまりがあることもあります。
出し方ごとの注意
郵送で出すとき
- 楽譜が折れないように、大きめの封筒に入れる
- 厚紙を入れて、まがらないようにする
- 「楽譜在中」と書いておくと、わかりやすい
- しめきりに間に合うように、早めに出す
- 送ったことがわかる方法で送ると安心
当日、会場で出すとき
当日、受付で楽譜を出すきまりのコンクールもあります。家を出る前に、楽譜をかばんに入れたか、もう一度たしかめましょう。持ち物のリストに「審査用の楽譜」と書いておくと、わすれにくくなります。
データで送るとき
動画審査のコンクールでは、楽譜をスキャンしたり、写真にとったりして、データで送ることもあります。
- ページ全体がうつっているか
- 文字や音符がはっきり読めるか
- 影や指がうつりこんでいないか
- ページの順番どおりになっているか
- ファイルの形や大きさのきまりに合っているか
送る前に、自分でファイルをひらいて、読みやすいかどうかをたしかめておきましょう。
出す前の、さいごのチェック
- 要項の楽譜のきまりを、もう一度読んだか
- コピーしてよいか、要項と出版社の案内でたしかめたか
- 練習の書きこみは消したか
- カットや高さのかえ方は、わかるように書いたか
- ページの順番、むき、とめ方はよいか
- 名前や番号を書くきまりはどうか
- しめきりの日と、出し方はまちがっていないか
お子様が出るときは、お父様・お母様がいっしょに、このチェックをしておくと安心です。
よくあるまよい
楽譜を出すのをわすれてしまったら
しめきりをすぎてから気づいたときや、当日に楽譜をわすれてしまったときは、まずはあわてずに、コンクールの事務局や受付に正直に伝えて、どうすればよいかをたずねましょう。どうなるかはコンクールによってちがうので、自分で決めつけないことが大切です。
先生に見てもらってもいい?
提出する前に、歌の先生に楽譜を見てもらうのもよい方法です。カットのしかたや、高さのかえ方の書き方など、先生のほうがくわしいこともあります。「審査用に出す楽譜ですが、これで見やすいでしょうか」と、気軽にたずねてみてください。
まとめ
- 審査用の楽譜のきまりは、コンクールによってちがうので、要項をいちばん大切にする
- コピーしてよいかは、要項と出版社の案内にしたがい、わからないときは事務局にたずねる
- 練習の書きこみは消し、まっさらな楽譜を別にとっておく
- カットや高さのかえ方は、審査員の先生にわかるように書く
- ページの順番、とめ方、名前の書き方もたしかめる
- 郵送、当日、データなど、出し方ごとの注意を見ておく
楽譜の提出は、少し手間がかかりますが、審査員の先生に歌をきちんと聞いてもらうための大切な準備です。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られるコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、はじめてのコンクールにもチャレンジしやすいと思います。こどもの歌声グランプリ