中学・高校の合唱コンクール、クラスで練習するときのコツ。指揮者と伴奏者の役わりも
「合唱コンクールの練習、クラスがなかなかまとまらない」 「指揮者になったけれど、何をすればいいのかわからない」
中学校や高校では、秋ごろに合唱コンクールがある学校が多いです。クラスみんなでひとつの曲をしあげていく時間は、楽しいこともあれば、むずかしいこともありますよね。
わたしは、息子といっしょに、たくさんの歌のコンクールに出てきました。ひとりで歌うときも、みんなで歌うときも、「どう練習をすすめるか」で、しあがりはかわってくるものです。
この記事では、中学・高校のクラス合唱にしぼって、合唱コンクールの練習のすすめ方と、クラスがまとまるコツ、そして指揮者・伴奏者の役わりをまとめました。合唱コンクールに向けてがんばるお子様を、おうちで応援するお父様・お母様にも、読んでいただけたらうれしいです。
合唱コンクールの練習、全体の流れ
合唱コンクールの練習は、学校によって期間がちがいますが、だいたい次のような流れですすむことが多いです。
1 曲を知る
まずは、曲をよく聞いて、メロディや歌詞をおぼえるところからはじめます。音源を聞いたり、歌詞を読んで意味を話しあったりする時期です。
2 パートごとに音をとる
ソプラノ、アルト、テノール、バスなど、パートに分かれて、それぞれの音をおぼえます。合唱のパートについて、くわしく知りたいときは、こちらの記事も参考にしてください。合唱のパートのちがい。ソプラノ・アルト・テノール・バスと、自分に合うパートの見つけ方
3 全体で合わせる
パートの音がとれてきたら、クラス全員で合わせます。はじめは、ほかのパートの音につられてしまうこともありますが、何回も合わせるうちに、少しずつ声がかさなっていきます。
4 表現をつくる
音が合ってきたら、強く歌うところ、やさしく歌うところなど、曲の表情をつくっていきます。「この曲で、何を伝えたいか」をクラスで話しあうと、歌に気持ちが入りやすくなります。
5 本番の形で通す
さいごは、ならび方や入場・退場もふくめて、本番と同じ形で通して練習します。
クラスで練習するときのコツ
目標をクラスで決める
「金賞をとる」という目標もよいのですが、それだけだと、うまくいかないときに、クラスの空気が重くなってしまうこともあります。
- 「さいごの和音を、きれいにそろえる」
- 「歌いだしを、みんなでそろえる」
- 「聞いている人に、歌詞がとどくように歌う」
など、練習で目ざせる目標もあわせて決めておくと、毎日の練習で何をがんばればいいかが、わかりやすくなります。
練習の時間を、みじかく区切る
長い時間ずっと通して歌うより、「今日はここまで」と区切って練習するほうが、集中しやすくなります。
- はじめの5分は、体をほぐして声を出す
- 次に、パートごとに苦手なところを練習する
- さいごに、全体で合わせる
その日の練習のさいごに、「今日はここがよくなった」と、みんなでふりかえる時間をつくるのもおすすめです。
苦手なところをとり出して練習する
毎回さいしょから歌うより、うまくいかないところだけをとり出して、くり返すほうが、しあがりが早くなります。楽譜に番号やしるしをつけて、「〇番から」と、すぐに練習をはじめられるようにしておくと便利です。
録音して、みんなで聞く
練習の合唱を録音して、みんなで聞いてみましょう。歌っているときにはわからない、パートの声のバランスや、ことばのはっきりしないところに気づくことができます。
聞いたあとは、できていないところだけでなく、よくなったところも話しあうと、クラスの気持ちが前向きになりやすいです。
声の大きさより、そろえることを大切に
「もっと大きな声で!」となりがちですが、合唱では、声の大きさより、声をそろえることが大切です。みんなが大きな声を出そうとすると、どなるような声になって、のどもつかれてしまいます。となりの人の声を聞きながら歌うと、声が自然にまとまりやすくなります。
クラスがまとまらないとき
練習に気持ちが入らない人がいたり、意見がぶつかったりすることもあります。そんなときは、だれかをせめるより、「どうしたら、みんなが歌いやすくなるか」を話しあってみてください。歌うのが苦手な人も、まずは小さな声からでいい、と伝えると、参加しやすくなることがあります。
合唱コンクールの指揮者の役わり
指揮者は、クラスの「目印」
合唱コンクールの指揮者は、クラスの歌と伴奏をまとめる、大切な役わりです。
- 曲の速さを、みんなに伝える
- 歌いだしや、のばす音の切りどころを合図する
- 強く歌うところ、やさしく歌うところを、手の動きで伝える
- みんなの気持ちを、ひとつにまとめる
指揮者は、歌い手の方を向いているので、みんなの表情がいちばんよく見える人でもあります。
指揮者になったら、まずすること
- 曲をたくさん聞いて、全体の流れをおぼえる
- 楽譜を見て、速さがかわるところや、強さがかわるところをたしかめる
- 拍子(2拍子、3拍子、4拍子など)のふり方を、音楽の先生に教えてもらう
- 伴奏者と、速さや合図の出し方を相談する
指揮のコツ
- 歌いだしの前に、しっかり息をすう動きを見せる
- 大きくふりすぎず、みんなに見えやすい位置でふる
- 下を向かず、歌い手の顔を見る
- 笑顔や表情でも、曲の気持ちを伝える
指揮の動きは、鏡の前で練習したり、動画をとって見たりすると、自分の動きがわかりやすくなります。
伴奏者の役わり
伴奏者は、合唱をささえる土台
伴奏者は、ピアノで合唱をささえる役わりです。歌いだしの音を伝えたり、速さをたもったりと、クラスの歌の土台になります。
伴奏者になったら、気をつけたいこと
- 早めに楽譜をもらって、ひとりでしっかり練習しておく
- 指揮者と、速さや合図のタイミングを合わせる
- 歌の声を聞きながら弾く
- 歌を消してしまわない音の大きさを意識する
歌い手が音をまちがえても、伴奏が止まらずに弾きつづけることで、合唱がもとにもどりやすくなります。
指揮者と伴奏者は「ペア」
指揮者と伴奏者は、本番まで何度も話しあう、大切なペアです。練習のあとに、ふたりで「今日の速さはどうだった?」と、みじかくでもふりかえる時間をつくると、本番での息がそろいやすくなります。ピアノと歌を合わせるときのコツは、こちらの記事にもまとめています。ピアノ伴奏者との合わせ方|はじめての伴奏合わせで気をつけることと、当日までの準備
家でひとりでできる練習
学校での練習の時間はかぎられています。家で少しだけ練習しておくと、クラスで合わせるときに、ぐっと歌いやすくなります。
自分のパートを聞く
学校によっては、パートごとの音源を用意してくれることがあります。通学の時間や、家でくつろいでいる時間に聞いて、自分のパートの音を耳になじませておきましょう。
歌詞を読んで、おぼえる
歌詞を声に出して読んだり、紙に書いたりすると、おぼえやすくなります。本番では、楽譜を持たずに歌うことが多いので、早めにおぼえておくと安心です。
小さな声でたしかめる
家で大きな声を出しにくいときは、小さな声やハミングで、音の動きをたしかめるだけでもかまいません。むりに長い時間練習するより、毎日みじかく続けるほうが、のどにもやさしいです。
本番前に気をつけたいこと
のどを大切にする
合唱コンクールの前は、毎日の練習で声を出す時間が長くなります。大きな声を出しつづけたり、休み時間にさけんだりすると、のどがつかれてしまいます。水をこまめに飲む、よくねるなど、のどと体を大切にしてください。のどの痛みや声のかすれが続くときは、むりをせず、耳鼻科などのお医者さんに相談しましょう。
当日の朝
- 朝ごはんを食べて、体を目ざめさせる
- かるくハミングをして、声を出しておく
- ならび方や入場の順番を、もう一度たしかめる
結果より、クラスでつくった時間を大切に
合唱コンクールには順位がつくこともあります。でも、クラスみんなで声を合わせた時間は、結果にかかわらず、大切な思い出になります。本番が終わったら、おたがいに「おつかれさま」と声をかけあえるとよいですね。
まとめ
- 合唱コンクールの練習は、曲を知る→パートの音をとる→全体で合わせる→表現をつくる→本番の形で通す、の流れで
- クラスで目標を決め、練習をみじかく区切り、苦手なところをとり出して練習する
- 録音して、よくなったところもみんなで話しあう
- 指揮者は、速さや合図、曲の気持ちを伝える「目印」
- 伴奏者は、合唱をささえる土台。指揮者とペアで練習する
- のどの痛みやかすれが続くときは、お医者さんに相談する
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