コンクールの演奏時間の守り方。時間のはかり方と、自由曲をカットするときの考え方
「自由曲を決めたけれど、演奏時間の制限をこえてしまいそう」 「時間をはかったら、日によって長さがちがう。どれが正しいの?」
歌のコンクールでは、演奏時間に制限があることが多いです。せっかく好きな曲をえらんでも、時間のことでなやむ方は少なくありません。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。演奏時間のことは、早めにたしかめておくほど、本番まで落ち着いて練習できると感じています。
この記事では、コンクールの演奏時間の守り方にしぼってお話しします。要項で見ておくところ、時間のはかり方、時間がこえそうなときの見直し方、そして自由曲をカットするときの考え方を順番にまとめました。
カットのしかたは、曲や先生の考え方によってちがいます。この記事は、要項を読み、先生と相談するときの手助けとしてつかってください。
コンクールの演奏時間の制限、まず要項でたしかめること
何分までか、何分以上か
演奏時間の決まりは、コンクールや部門によってちがいます。
- 「何分以内」という上限だけがある
- 「何分以上、何分以内」と、下限もある
- 2曲を歌う場合に、合わせた時間の決まりがある
上限だけでなく、下限がある場合もあるので、さいごまでよく読みましょう。
どこからどこまでを時間にふくむか
もう一つ大切なのが、どこからどこまでを演奏時間とするかです。
- 前奏のはじまりから、後奏の終わりまで
- 歌いはじめから、歌い終わりまで
- 動画審査の場合は、動画の長さ全体
こうしたことは、要項に書かれていることが多いです。書かれていないときや、読んでもよくわからないときは、主催者に問い合わせてみましょう。思いこみで決めてしまうと、あとで練習のやり直しになることがあります。
こえた場合のあつかい
時間をこえたときに、演奏をとちゅうで止められるのか、減点になるのか、失格になるのかも、コンクールによってちがいます。決まりを知っておくと、どのくらい余裕をもって時間を決めればよいかがわかります。
演奏時間のはかり方
本番と同じ形で、通して歌う
時間は、本番と同じ形で、さいごまで通して歌ってはかるのが基本です。
- 伴奏がある場合は、伴奏といっしょに
- 前奏や後奏も、本番と同じように入れる
- くりかえしや、とばすところも本番どおりに
伴奏者と合わせられない日は、伴奏の録音に合わせて歌い、時間をはかります。
1回だけでなく、何回かはかる
同じ曲でも、日によって速さが少しかわります。緊張すると速くなる方もいれば、ていねいに歌おうとしておそくなる方もいます。
何回かはかって、いちばん長かった時間を目安にすると安心です。録音や録画をしておけば、あとで時間をたしかめるのにも、歌をふりかえるのにもつかえます。
余裕をもった時間にする
上限ぎりぎりで歌えるように合わせるのは、少しこわいものです。本番では、ちょっとした「間」や、拍手を待つ時間などで、時間がのびることもあります。上限よりも、少し短めにおさまるようにしておくと、落ち着いて歌えます。どのくらいの余裕をとるかは、先生と相談して決めましょう。
動画審査の場合
動画で応募するコンクールでは、動画の長さで時間を見ることが多いです。撮影をはじめてから歌いはじめるまでや、歌い終わってから撮影を止めるまでの時間も、長さにふくまれることがあります。動画の前後をどうするかも、要項でたしかめておきましょう。
動画のとり方については、こちらの記事にまとめています。歌の動画審査、スマホでのきれいなとり方。おうちでできる10のコツ
時間がこえそうなときの見直し方
まずは、テンポが速すぎたり、おそすぎたりしないか
時間がこえそうなとき、すぐにカットを考える前に、テンポを見直してみましょう。楽譜に書かれた速さよりも、かなりゆっくり歌っていることもあります。
ただし、時間を合わせるために、むりに速く歌うのはおすすめできません。息つぎが苦しくなったり、ことばがはっきりしなくなったりして、歌のよさが伝わりにくくなります。
「間」の長さを見直す
フレーズとフレーズのあいだや、曲の終わりの音を、必要以上に長くのばしていないかもたしかめます。気持ちをこめた「間」は大切ですが、長くなりすぎていることもあります。録音を聞いて、先生といっしょにたしかめてみましょう。
曲そのものを見直す
テンポや「間」を見直しても時間がおさまらないときは、曲えらびから考え直すのも一つの方法です。早めに気づけば、ほかの曲を練習する時間もとれます。演奏時間のことは、曲を決める段階でたしかめておくのがいちばんです。
自由曲をカットするときの考え方
カットしてよいかを、まず要項でたしかめる
コンクールによっては、曲のカットについて決まりがあることがあります。
- カットしてもよい
- 決められた形でのカットならよい
- カットはしないで、そのまま歌う
まずは要項を読み、カットがみとめられているかをたしかめましょう。わからないときは、主催者に問い合わせるのが安心です。
カットのしかたは、先生と相談して決める
カットがみとめられている場合でも、どこを短くするかは、ひとりで決めずに先生と相談しましょう。曲の形や流れをよく知っている先生に見てもらうと、歌のよさをのこしたまま、時間をおさめる方法が見つかりやすくなります。
相談するときに、次のことを伝えるとスムーズです。
- コンクールの演奏時間の決まり
- いまの演奏時間(何回かはかった時間)
- どこからどこまでを時間にふくむか
- 要項に書かれているカットの決まり
カットを考えるときによく話し合われること
先生と相談するとき、次のような点がよく話題になります。
- 前奏や間奏、後奏の長さ
- 同じメロディーがくりかえされるところ
- 曲の山場やいちばん伝えたいところを、のこせるか
- カットしたあとも、曲の流れが自然か
どこを短くするのがよいかは、曲によってまったくちがいます。また、伴奏者がいる場合は、伴奏の楽譜にもカットのしるしを書いて、同じ形で練習できるようにしておきましょう。
カットしたら、楽譜に書きこんでおく
カットの形が決まったら、楽譜にはっきり書きこみます。とぶところにまるをつけたり、矢印を書いたりしておくと、本番でまよいません。楽譜への書きこみ方は、こちらの記事も参考にしてみてください。楽譜への書きこみ方。息つぎ・強弱・先生のアドバイスのメモ
カットしたあとも、もう一度時間をはかる
カットしたあとは、もう一度、本番と同じ形で通して歌い、時間をはかります。つなぎ目がなめらかに歌えるか、息つぎの場所はかわらないかも、あわせてたしかめましょう。
本番まで時間を守るための練習の工夫
通し練習を週に何回か入れる
部分の練習ばかりしていると、通したときの時間がわかりにくくなります。週に何回かは、本番と同じ形で通して歌い、時間をはかる日をつくりましょう。
録音で速さをたしかめる
練習のときの録音を聞くと、「ここで急に速くなっている」など、自分では気づきにくいことがわかります。時間をはかるだけでなく、速さのかわり方にも目をむけてみてください。
のどにむりをさせない
通し練習を何回もくりかえすと、のどがつかれることがあります。1日に何回も通すより、日を分けて練習するほうが安心です。痛みやかすれが続くときは、むりをせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
本番に近い場所で通してみる
ふだんの練習場所と本番の会場では、ひびき方がちがいます。ひびく場所では、自然とゆっくり歌いたくなることもあります。本番が近づいたら、教室など、ふだんとちがう場所でも一度通して時間をはかってみると、ちがいに気づけます。
お子様の場合
お子様が出るときは、お父様・お母様が時間をはかってあげると、練習に集中しやすくなります。「何秒こえた」と数字だけを伝えるより、「ここをもう少しゆったり歌えるといいね」など、先生の話をもとにやさしく声をかけてあげてください。
まとめ
- 演奏時間の上限と下限、どこからどこまでをふくむかを、要項でたしかめる
- 時間は本番と同じ形で、何回か通して歌ってはかる
- 上限ぎりぎりではなく、少し余裕をもった時間にする
- 時間がこえそうなときは、テンポや「間」を見直し、むりに速く歌わない
- 自由曲のカットは、要項の決まりをたしかめてから、先生と相談して決める
- カットしたら楽譜に書きこみ、もう一度時間をはかる
演奏時間の決まりを早めにたしかめておくと、本番まで安心して練習を続けられます。おうちで撮影した動画で出られるこどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、練習の成果をたしかめる場としてもつかってみてください。こどもの歌声グランプリ