歌のコンクールの主催者のちがい。協会・新聞社・会社・自治体など、主催者を見るときのポイント
「コンクールをいくつか見くらべていたら、主催しているところが、それぞれちがっていた」 「主催者って、どこを見ればいいの?えらぶときに気にしたほうがいいのかな」
歌のコンクールの募集要項やチラシには、「主催」という欄があります。でも、そこに書かれている名前を見ても、どんなちがいがあるのか、わかりにくいかもしれません。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、歌のコンクールの主催者のちがいについてまとめます。主催者には、どんな種類があるのか、それぞれにどんな特ちょうがあるのか、そして、主催・共催・後援・協賛ということばの意味や、主催者を見るときのポイントをお話しします。
はじめにお伝えしたいのは、主催者の種類によって、よい・わるいが決まるわけではない、ということです。どの主催者のコンクールにも、それぞれのよさがあります。大切なのは、自分やお子様に合うかどうかを見るための、ひとつの手がかりとして主催者を知ることです。
主催者とは?
コンクールを開いて、責任をもつところ
主催者とは、そのコンクールを開いて、運営に責任をもつところのことです。募集のきまりを決めたり、審査員をたのんだり、会場を用意したり、結果を発表したりするのは、主催者の役わりです。
参加費をはらう先や、問い合わせをする先として、主催者やその事務局の名前が書かれていることもあります。
主催・共催・後援・協賛のちがい
募集要項には、「主催」のほかに、いくつかのことばがならんでいることがあります。
- 主催:コンクールを開き、運営に責任をもつところ
- 共催:主催者といっしょにコンクールを開くところ
- 後援:コンクールの考え方に賛成し、名前を出して応援しているところ
- 協賛:お金や品物などで、コンクールを支えているところ
- 協力:会場や人の手つだいなどで、運営を助けているところ
後援や協賛に名前がある団体が、コンクールの運営そのものをしているとはかぎりません。どこが中心になって開いているのかは、「主催」の欄で見るようにしましょう。
主催者の種類と、それぞれの特ちょう
ここでは、歌のコンクールの主催者の種類を紹介します。ただし、同じ種類の主催者でも、コンクールの中身はそれぞれちがいます。
音楽の協会・団体
声楽や合唱、童謡などの分野で活動している協会や団体が主催するコンクールです。その分野の先生や音楽家が、運営や審査にかかわっていることがあります。
- その分野にくわしい人が審査にかかわることがある
- 部門や曲のきまりが、その分野に合わせて細かく決められていることがある
- 長くつづいているコンクールもある
新聞社・放送局
新聞社や放送局が主催するコンクールもあります。結果が紙面や番組で紹介されることもあり、たくさんの人に知ってもらえるきかいになる場合があります。
- 結果の発表や紹介の方法が、コンクールによっていろいろある
- 学校や地域と組んで開いているものもある
会社(楽器店・音楽教室・イベント会社など)
楽器店や音楽教室を運営している会社、イベントを開く会社などが主催するコンクールもあります。
- 動画で出られるなど、参加の形を工夫しているものもある
- 部門の分け方や、ジャンルのはばが広いものもある
- 発表会のように、出る人が楽しめる工夫をしているものもある
会社が主催しているからといって、気軽すぎる、ということではありません。審査の方法や講評の内容は、それぞれのコンクールで見てみましょう。
自治体・文化の財団
市や町などの自治体や、文化の財団が主催するコンクールもあります。地域の文化をもりあげることを目的にしていることがあり、その地域にすんでいる人や、通っている人を対象にしているものもあります。
- 地域のホールで開かれることがある
- 出られる人の条件に、すんでいる地域が入っていることがある
学校・大学
音楽の学校や大学が主催するコンクールもあります。その学校の先生が審査にかかわったり、学校のホールが会場になったりすることがあります。
実行委員会・個人
いくつかの団体や人が集まって「実行委員会」をつくり、コンクールを開くこともあります。また、音楽家や先生が中心になって開いているコンクールもあります。
実行委員会の場合は、どんな団体や人が集まっているのか、事務局の連絡先はどこか、を見ておくと安心です。
主催者を見るときのポイント
主催者の種類より、次のようなところを見ると、そのコンクールのことがわかりやすくなります。
連絡先がはっきりしているか
- 事務局の住所や電話番号、メールアドレスが書いてあるか
- 問い合わせたときに、ていねいに答えてもらえるか
- 公式サイトがあり、情報が新しくなっているか
問い合わせ先がはっきりしていると、こまったときに相談しやすく、安心して申し込めます。
これまでの開催のようす
- これまでに何回か開かれているか
- 過去の結果や、入賞した人の発表があるか
- 審査員の名前や、審査の方法がしめされているか
はじめて開かれるコンクールにも、もちろんよいものがあります。そのときは、募集要項の中身や、主催者の活動をよく見てみましょう。
コンクールの考え方が書かれているか
募集要項や公式サイトに、「どんな思いでこのコンクールを開いているのか」が書かれていることがあります。たとえば、「歌を楽しむ子どもをふやしたい」「若い歌い手に、ステージのきかいをとどけたい」といったことばです。
- 開く目的や、大切にしていることが書かれているか
- その考え方が、部門や審査のきまりにあらわれているか
- 自分やお子様が、その考え方に共感できるか
主催者の考え方を知ると、そのコンクールが、どんな人に出てほしいと思っているのかが見えてきます。
お金のこと
- 参加費はいくらで、何にふくまれているか
- 入賞したあとに、別のお金(本選の参加費、表彰式の費用など)がかかるか
- 欠席したときや、とりやめになったときに、お金がもどるかどうか
お金のことは、あとから「知らなかった」とならないよう、申し込む前にたしかめておきましょう。
個人情報や動画のあつかい
お子様の名前や写真、動画を出すときは、どのように使われるのかも大切です。結果の発表で名前が出るのか、動画が公開されるのか、主催者がどのように個人情報をあつかうのかを、募集要項でたしかめておきましょう。動画で出られるコンクールのよさと注意点は、こちらの記事にもまとめています。オンライン・動画で出られる歌のコンクール。よさと注意点
主催者で、コンクールをえらぶときの考え方
目的に合うかどうか
主催者がコンクールを開く目的は、それぞれです。その分野の歌い手を育てたい、地域の文化をもりあげたい、歌を楽しむ人をふやしたいなど、いろいろな思いがあります。
- 先生からくわしい講評をもらいたい
- 大きなホールのステージで歌ってみたい
- 家から気軽に出てみたい
- 同じ年ごろのお子様の歌を聞いてみたい
自分やお子様が、コンクールに出て何を得たいのかを考えると、えらびやすくなります。お子様のコンクールのえらび方は、こちらの記事も参考にしてください。子ども向け童謡コンクールのえらび方。はじめてでも失敗しないポイント
まよったら、先生に相談する
いくつかのコンクールでまよったときは、習っている先生に相談してみるのもよいと思います。先生は、お子様や生徒さんの声や、いまの段階を知っているので、合いそうなコンクールを考えてくれることがあります。
主催者の名前だけで決めない
有名な名前があるから安心、知らない名前だから不安、と決めてしまうのは、少しもったいないかもしれません。主催者の名前は、あくまでひとつの手がかりです。募集要項をよく読んで、中身で考えることが大切です。
まとめ
- 主催者とは、コンクールを開いて運営に責任をもつところ
- 共催・後援・協賛・協力は、主催とは役わりがちがう
- 主催者には、協会・団体、新聞社・放送局、会社、自治体・財団、学校、実行委員会などがある
- 主催者の種類で、よい・わるいが決まるわけではない
- 連絡先、これまでの開催、お金、個人情報のあつかいを見る
- 自分やお子様の目的に合うかどうかで考える
主催者のことを知っておくと、募集要項を読むのが、少し楽しくなります。気になるコンクールが見つかったら、ゆっくり中身をくらべてみてください。たとえば、こんなコンクールもあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ